普門館の聖観世音菩薩像遷座 仏教への親近感を醸成する契機に
「普門エリア整備工事」の一環として、普門館のロビーに安置されていた聖観世音菩薩像(聖観音像)が昨年末に同エリア内の一角に遷座され、このほど、自由に参拝ができるようになった。
遷座された場所は、普門館の噴水広場があった付近。聖観音像を拝む、その先には大聖堂のご本尊を仰ぎ見られる位置関係になっている。
聖観音像は高透過ガラスで囲われ、夜間にはライトアップされる。
普門館に安置されていた聖観音像には、「妙法蓮華経観世音菩薩普門品」に説かれた「普門の精神」(普く人々に門を開き、あらゆる人を平等に慈しむ観世音菩薩の心)の象徴としての願いが込められている。制作者は、仏師の錦戸新観師(1908―1995)。大聖堂のご本尊を制作したことでも知られる。
聖観音像は、普門館が落成した1970年に、正面玄関ロビー2階に安置された。当初は木造の像だったが、85年にブロンズ像になった。
昨年12月28日、「聖観音像遷座式」が厳修され、遷座されたブロンズの聖観音像を前に、川端健之理事長を導師に読経供養が行われた。
手を合わせることで「普門の精神」を呼び覚ます機縁となり、また仏教に対する親近感や信仰心を醸成する機会になることを願って普門エリアに遷座された聖観音像。「会員だけでなく、地域住民や『吹奏楽の聖地』として普門館を大切にしてくださった吹奏楽関係者など多くの人の来訪」を願いとしている。