本会一食平和基金運営委 「一食地域貢献プロジェクト経験交流会」開催と昨年度の各教会の取り組みから 

宇部教会は、5年間で10団体を支援した経緯を踏まえ、地域に貢献できた喜びや課題について報告した(「Zoom」の画面)

立正佼成会一食(いちじき)平和基金運営委員会の「一食地域貢献プロジェクト経験交流会」が3月18日、オンラインで開催された。同交流会は、すでに取り組んできた教会と新規参加の教会が成果や功徳、課題を共有し、学び合うもの。45教会の一食地域貢献プロジェクト推進委員ら103人が視聴を通じて参加した。

「一食地域貢献プロジェクト」は、「一食を捧げる運動」の浄財の一部を教会が活用し、地域の非営利団体などへの支援によって温かな社会づくりに貢献することが目的だ。今年は過去最多の103教会(現時点)がプロジェクトに参加する。参加教会は推進委員会を設けて団体の情報を集め、支援先を選出して支援金を贈呈する。

昨年は、79教会が計145団体に支援し、特に障害者・児童福祉分野や子供の貧困解消を目指す団体への支援が目立った。今年から選出した団体を本部へ申請する内容が簡略化され、本部からの支援金の送金方法も変更される。

当日の冒頭、あいさつした和田惠久巳副委員長(総務部部長)は、1月に庭野光祥次代会長のモルドバ訪問に同行した際、ウクライナ避難民を、経済的に厳しくとも、思いやりを持って精いっぱい受け入れるモルドバ国民の心の温かさに触れながら、惜しみなくつながる大切さを強調。交流会の学びを生かし、困っている人を他人事にしないでつながっていく意識が地域に広まることを願っていると語った。

プロジェクトの概要が説明された後、安城教会渉外部長(63)、宇部教会渉外部長(64)が教会での取り組みを発表。このうち、安城教会渉外部長は、支援先の情報提供を社会福祉協議会だけでなく、各支部にも呼びかけたことで幅広い分野の支援が可能になり、その後の団体との交流も活発になって会員の地域貢献への関心が高まったと報告した。

グループ討議の後に行われた全体ディスカッションで、参加者たちは活動に関する工夫や功徳、課題などについて意見交換した。この中で、門司教会の一食地域貢献プロジェクト実行委員会委員長(48)は、「子ども食堂を運営する二つの団体に継続して支援してきました。他の分野の探し方や団体との支援金以外での付き合い方について他の事例も参考にして、青・壮年にも活動の輪を広げながら、今年もチャレンジしようと思います」と誓願した。

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