ウクライナ侵攻1年――全国各教会の支援活動から

仙台教会では、少年部や学生部が中心となり、収集したカイロに添えるメッセージカードを作成。約1週間で60枚以上が教会に寄せられた(写真・同教会提供)

ウクライナへの侵攻から1年、いまだ戦争は収まらず、多くの命が危機にさらされている。戦火を逃れるため8000キロ以上離れた日本に避難してきたウクライナ人も少なくない。この間、全国の立正佼成会各教会は戦争の早期終結を願い、緊急募金や祈願供養など、さまざまな平和活動に取り組んできた。現在も、支援や平和への取り組みは各地で続けられている。その中から、仙台、文京の両教会、東京西支教区の活動を紹介する。

仙台教会 カイロとメッセージでぬくもりを届けたい 近隣3教会も協力

ウクライナの人々にぬくもりを届けたいと、仙台教会は1月20日から29日まで、簡易カイロの収集と輸送費の献金に取り組んだ。教会の呼びかけに応えた会員から7899枚のカイロが寄せられた。寒中読誦(どくじゅ)修行最終日の29日には、収集されたカイロの一部をご宝前にあげ、祈願供養を実施。その様子を動画共有サイトを通じて会員にライブ配信した。

簡易カイロの収集を提案したのは、同教会会員の「仙台駆け込み寺」代表理事(68)だ。日本ウクライナ文化交流協会が主催する「ウクライナへカイロを送るプロジェクト」への参画を近藤雅則教会長に伝えると、すぐに快諾。寒修行初日の20日から、教務部長(54)らが法座席に立ち、読誦修行を終えた会員や寒修行の動画を視聴する会員、「健幸行(けんこうぎょう)」に訪れた会員に参加を呼びかけた。

数日後、教会道場の玄関脇に設けた回収コーナーに箱入りのカイロが続々と届き始めた。「呼びかけを聞いた主任さんたちが会員さん宅を回ってくれて、まとめて届けてくれました」と教務部長。さらに、近藤教会長の声かけで取り組みに賛同した近隣の石巻、山形、鶴岡の3教会からも寄せられた。駆け込み寺に直接送られた分と合わせて、2万5061枚のカイロが集まった。

仙台教会には連日、会員や近隣教会から簡易カイロが寄せられた(写真・同教会提供)

カイロに添えるメッセージカードを、少年部や学生部が中心となり作成。約1週間で60枚以上のカードが教会に届いた。

カード作りに取り組んだ学生部員の女性(18)は、母親(54)からウクライナへの越冬支援の話を聞き、自身も東日本大震災の際に寒くて怖い思いをしたことを思い出した。「状況は違うけれど心細い思いは同じ。ウクライナの人々を温めたい」と、90枚のカイロと40枚の台紙を購入。思いが伝わるようにと、インターネットでウクライナ語を勉強し、励ましや応援のメッセージを書いた。

「ウクライナに関心を持って取り組んだことで、自分の生活を見直すきっかけになりました。暖かい家も、家族がいることも当たり前ではないと気づき、これから看護の道に進みますが、感謝を忘れずに困っている人の助けになれる自分になりたいです」

また、カイロをウクライナに送る輸送費の献金にも、多くの会員が協力。カイロと共に、平和のメッセージがつづられた封筒や手作りの募金箱が寄せられた。募金額は78万3395円に上った。

検疫のための成分確認や梱包(こんぽう)作業の中心を担った支部青年男子部長(21)は、「取り組みを通してウクライナに意識を向けることで、世界と自分がつながる感覚を体験しました。自分はどう生きればいいのかと悩んでいましたが、視野が大きく広がったことで将来のイメージがクリアになりました。これからもいろいろな形で支援に関わっていきたい」と感想を話した。

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