WCRP/RfP 第10回世界大会宣言文(仮訳)

暴力的紛争の防止と変容

我々は、幼児から大人に至るまでの宗教コミュニティ全体で、共通の価値観、宗教リテラシー、そして、平和体験の共有に焦点を合わせた平和教育を進めることにより、暴力的紛争の防止に取り組む。紛争を引き起こす要因に非暴力で対処する紛争管理のスキルを構築する。暴力的紛争を変容させる取り組みは、我々の世界大会においてミャンマー、コンゴ民主共和国、中央アフリカ共和国、ナイジェリア、南スーダンの宗教指導者によって実現された。また、こうした取り組みは、世界大会の全体会議の場で、中東および北アフリカ地域の女性宗教者らによっても表明された。さらに、朝鮮半島の両国の宗教者が朝鮮半島の平和を目指し、環境の醸成に取り組んだ。これらの宗教指導者は相互の力を高めあうために、パートナーとして、平和推進者として、そして癒やしをもたらす者として、世界大会の会期中に個別の会談を行ったのである。

ルイトポルト公園で行われた式典「聖なるものを守る」。市民と共に平和の祈りを捧げた

我々は、それぞれの国と地域での彼らの努力を支援することを約束する。我々は、暴力的紛争の変容には、過去の悲惨な記憶を癒やし、かつての敵を赦(ゆる)し、そして和解することが必要であると確信し、「赦しと和解の平和憲章」を採択した。我々は、癒やしの取り組みをすべての紛争解決の活動に取り入れていくことを約束する。

新たな核軍縮への取り組みに向け、我々は「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)の全面的なパートナーになることを約束する。我々は、核兵器の存在を非難し、核兵器禁止条約への支持を確認し、かかる目的に向け宗教コミュニティに対する教育を実施し、行動に導き、彼らの関わりを進めていく。また我々は通常兵器から核兵器、化学兵器、生物兵器、そして最新兵器に至るすべての兵器の放棄を含む包括的軍縮に向けた早急な対策を要請する。

【次ページ:公正で調和のある社会を促進する】