第10回フォコラーレ大志・交流使節団 信仰の役割見つめ、平和に向け協動
翌30日、一行はバチカン諸宗教対話評議会を表敬訪問し、アジア圏の諸宗教対話を担当するマルクス・ソロ神父に面会した。ソロ神父は、第二バチカン公会議(1962~65年)でカトリック教会が他の宗教を排他的に見ていた姿勢を改め、以降、諸宗教対話・協力が推進されたことを紹介。また、平和な環境を築くためには、自分の兄弟姉妹に対するように他人を愛し、違いを尊重しながら「一致」していくことが必要と語り掛けた。「一致」とは、国や民族、宗教のほか、各自の性格や考え方の多様性を尊重し合い、共にあることであり、一行は法華経の「一乗の精神」に通じることを学んだ。
さらに、神父は違いを認識することで、自身の信仰が深まり、交流や対話によって自分とは何か、自分には何ができるのかを学び合う機会になると話し、「違いは、自身を成長させ、豊かさの源となるものです。違いを大切にする心を持ち続けてください。カトリックの在家運動体のフォコラーレとのすてきな出会いに私たちも感謝しています」と激励した。
5月1日は、水曜日恒例のバチカン広場で執り行われるローマ教皇フランシスコの一般謁見(えっけん)に参列。一行を代表し、西団長、女性会員(42)=浜北教会=が教皇に面会し、今回の交流や平和のために協働していることを報告した。教皇は二人の話に笑みを浮かべながら耳を傾け、「11月に日本に行きますね」と言葉を掛けた。