天空の鏡
標高1000メートルの雄国沼(おぐにぬま)に上がるには、曲がりくねった細い山道を登って行かなければいけない。初冬のある日、思い立って車を走らせ、頂上に着いた瞬間、アッと声を上げた。そこには思いもよらない景色が広がっていたから。誰もいない山頂は、風もなく静寂に包まれ、木々は霧氷で白く輝き、沼は青い空と周りの景色を写し込み、まるで天空の鏡のようにひっそりと静まり返っていた。
標高1000メートルの雄国沼(おぐにぬま)に上がるには、曲がりくねった細い山道を登って行かなければいけない。初冬のある日、思い立って車を走らせ、頂上に着いた瞬間、アッと声を上げた。そこには思いもよらない景色が広がっていたから。誰もいない山頂は、風もなく静寂に包まれ、木々は霧氷で白く輝き、沼は青い空と周りの景色を写し込み、まるで天空の鏡のようにひっそりと静まり返っていた。