国連UNHCR難民映画祭2017 9月30日から全国6都市で開催

「国連UNHCR難民映画祭2017」の記者会見ならびにプレ上映会が8月1日、東京・千代田区の日本記者クラブで行われた。

当日は、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のダーク・へベカー駐日代表、NPO法人「国連UNHCR協会」の星野守事務局長があいさつ。へベカー氏は、「日本で映画祭を続けられるのは、日本の方の難民に対する関心が高まっているからだと思います。映画を通して、さらに理解が深まり、世界の難民に対する支援が日本で進むことを願っています」と述べた。

この後、映画祭の作品の一つである『シリアに生まれて』が上映された。スクリーンに映るのは、紛争の続くシリアから逃れ、ヨーロッパ各地に向かう数百万人もの人々。その中の多くを子供が占める。両親を失い叔父と二人きりになった子、爆撃により全身各所に傷を負った子、目の前で起きた戦闘光景が脳裏から消えずに苦しみ続ける子……。長く過酷な道のりを経験してきた7人の子供たちの目線から難民の現状を伝える映画だ。

今年で第12回を迎える同映画祭のテーマは『観なかったことにできない映画祭』。9月30日から全国6都市(札幌、東京、名古屋、大阪、福岡、広島)で、全13作品が上映される。

近年、シリアでの難民問題が注目され、応募・上映作品でも、シリアの作品が多くを占めた。プロのカメラマンやテレビ局クルーの撮影のみならず、紛争国の市民がスマートフォンで撮影した最前線の映像も使用され、製作されている。現在、紛争や迫害によって難民や避難民となった人は世界で約6500万人。紛争に巻き込まれた人々の恐怖や喪失感、現状にもがきながら前に進もうと奮闘する人々の姿が映像を通して紹介される。

  • 【開催期間】9月30日~11月12日
  • 【場所】札幌、東京、名古屋、大阪、広島、福岡
  • 【作品】
    全都市上映
    『シリアに生まれて』
    『神は眠るが、我は歌う』
    『私たちが誇るもの~アフリカン・レディース歌劇団』
    『とらわれて~閉じ込められたダダーブの難民』
    『ナイス・ピープル』
    ※このほか、各都市で上映される作品は難民映画祭特設サイトを参照

 

詳しくは難民映画祭特設サイト
http://unhcr.refugeefilm.org/2017/