八代教会入仏式 震災下で支え合い 新たな心で精進誓う(動画あり)

庭野会長は、地震で被災しながらも入仏式を心待ちにしてきた会員たちの心情を慮った

9月13日、立正佼成会八代教会の入仏式が、庭野日鑛会長を迎えて挙行された。同教会は「令和8年熊本地震」で被災し、現在も多くの会員が日常生活に困難を抱える。それでも、会員たちは互いに支え合う心を大切にし、新しい教会づくりに励んできた。庭野会長は法話で、仏性は生きとし生けるもの全てに具(そな)わっていると説き、互いの仏性を礼拝(らいはい)して精進を重ねる大切さを示した。

当日の様子(クリックして動画再生)

同教会では、2年前から教団本部との「布教拠点懇談」を通し、会員同士で対話を重ねてきた。昨年12月に借用の新道場へ移転し、入仏式の準備を進めていた7月28日、大地震が発生した。多くの会員が家屋の損壊や断水などの被害に遭い、不安を抱えて日夜過ごす中、新道場で被災した教会幹部らは、「一日でも早くサンガ(教えの仲間)が集えるようにしよう」と奮起。散乱した仏具や備品を協力して片付け、8月1日に教会参拝を再開させた。

こうした中、新道場には本部から派遣された支援隊が駆けつけたほか、全国の会員から無事を祈り、復興を願う励ましの声が届けられた。サンガの温かな思いやりに勇気づけられ、同教会は入仏式を予定通り行うと決断。復旧作業と並行して準備を進めてきた。

入仏式当日、「会長先生、ありがとうございます!」という子どもたちの掛け声に続き、会員は盛大な拍手と笑顔で庭野会長夫妻を迎えた。熊野隆規理事長、渡部江身子南九州支教区長らも臨席。式典の模様は、人吉、水俣の地域道場や会員宅など10拠点にライブ配信され、オンラインを含めて約150人が参加した。

式典では、庭野会長による「御本尊除幕の儀」の後、少年部員8人が奉献の儀に臨んだ。音楽に合わせてゆっくり歩を進める少年部員を、会場の参集者は手拍子で温かく見守った。熊野理事長を導師に読経供養が厳修され、庭野会長が啓白文を奏上した。

続いて、教務部長(64)が体験説法を行った。教務部長は昨年、新道場の物件探しに際し、高齢の会員も安心して参拝できるかなどサンガの思いを尊重しながら、教会長と共にいくつもの物件を見て回ったと明かした。移転先が決まった時は、教会を支えてきた先達に改めて感謝を深めたと語った。

移転先の新道場で被災し、激しい揺れに「生きた心地がしなかった」と吐露。教会に御本尊を迎えることは、本来容易なことではないと痛感したが、8月1日の「布薩(ふさつ)の日」式典で庭野会長の「七転び八起き」の話を聞き、気持ちを切り替えたと話した。「10年前の熊本地震、コロナ禍、人吉の水害、そのたびに苦難を乗り越えてきました。今回もまた、仏さまから『大丈夫』と後押しを頂いていると感じます」と力強く語り、誰もが安心して集える教会づくりにまい進すると決意した。

法話に立った庭野会長は、地震の影響で大変な生活を送りながらも、入仏式を心から楽しみにしてきた会員たちの心情を慮(おもんぱか)った。その上で、少年部員が奉献の役を務め上げた姿を「本当に素晴らしいと思いました」と語り、教団創立百年を迎える頃、成長した彼らが青年部員として活躍することに期待を寄せた。

また、仏教では、全ての人は生まれた時から仏性を具えていると説かれていることに言及。「性(しょう)」という字には「心を具えたいのち」の意味があると述べた上で、「一切衆生(いっさいしゅじょう)悉有仏性(しつうぶっしょう)」の教えを挙げ、仏性は人間だけでなくあらゆる生き物に具わっていると強調するとともに、互いの仏性を礼拝する大切さを説いた。

そして、「心を具えたいのちを与えられた人として、今、仏さまの教えを頂いている」ことを胸に刻み、御本尊勧請を機縁に、さらなる仏道修行に励むよう呼びかけた。「精進、精進、死ぬまで精進、生まれ変わったらまた精進」という精神で、「皆さんと共にこれから精進をさせて頂きたい」と結んだ。

最後に橋内千惠子教会長が、近隣教会からのボランティアおよび全国から寄せられた祈りや励ましの言葉への感謝を伝え、「困難や失敗に直面した時、そこで挫(くじ)けるのではなく何度でも立ち上がり、互いに支え合いながら歩んでまいりたい」と抱負を語った。

なお、前日の12日には、庭野会長が人吉道場を訪問し、会員と結縁(けちえん)した(後日掲載)。

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