スイスで開催された集いで諸宗教指導者が難民支援を誓約(海外通信・バチカン支局)

参加者の中には、ウクライナやミャンマー(ロヒンギャ)の難民たちもおり、諸宗教指導者たちは、彼らの置かれた厳しく、切実な状況に耳を傾け、次々と登壇して難民支援の誓約を交わした。

UNHCRの世界青少年諮問評議会メンバー、南アフリカのカトリック大司教、米国のユダヤ教ラビ、ルーテル教会世界連盟事務総長らの誓約に次ぎ、韓国宗教人平和会議(KCRP)のホイ・ヨン・ソー師が登壇。「UNHCR、WCC、WCRP/RfPのイニシアチブによって、韓国の諸宗教者の声が世界に伝わることへの感謝」を表し、韓国の諸宗教共同体が“連帯のビジョン”を社会の諸分野に構築することで、難民が受け入れられ、同化されていくよう促していると報告した。

本会から参加した杉野学林学長(WCC提供)

本会から参加した杉野学林学長も登壇し、「立正佼成会と日本の宗教団体が、諸宗教間協力、祈りと行動を分かち合う共通目的のパートナーシップを通し、愛と慈悲の実践としての全体的、包括的な難民支援に挑戦することを誓約する」と述べた。

最後に、参加した諸宗教指導者たちは「誓約文」を採択、署名した。この中で、「難民に対する集団的支援と、難民の受け入れをしている人々と責任を分かち合うことを誓い、国籍、人種、宗教、階級、政治的見解に関係なく、難民の生活を向上させていく可能性のある場で、諸宗教間協力を通して共に支援活動を展開していく」と言明した。

また、「亡命は人間の基本的権利である」と主張し、「難民に対する(人々の)態度や政策が、戦争、災害、迫害から逃れる人々を疎外し、『非人間化』することで、彼らの実生活を破壊する」と警告した。そして、「われわれは、共通の価値観、目的、活動によって一致し、難民を擁護、支援するための効果的で長期間にわたるパートナーシップを設定していく」と、世界の諸宗教者による難民への約束を結んだ。
(宮平宏・本紙バチカン支局長)