大聖堂で「成道会」 報恩感謝の心でさらなる菩薩行実践を誓う(動画あり)

式典では光祥次代会長を導師に読経供養が行われた

釈尊が悟りを開いた意義をかみしめ、報恩感謝の心でさらなる菩薩行の実践を誓う立正佼成会の「成道会」が12月8日、大聖堂(東京・杉並区)はじめ各教会で挙行された。大聖堂には会員約400人が参集。式典の模様はインターネットでライブ配信(会員限定)された。

当日の様子(クリックして動画再生)

式典では冒頭、釈尊が菩提樹の下で悟りを開いた成道の様子を解説する映像作品が上映された。

花や灯明などを供える奉献の儀に続いて、読経供養が行われ、導師をつとめた庭野光祥次代会長が庭野日鑛会長の「啓白文」を奏上した。

次いで、葛飾教会支部長(52)が体験説法を行った。支部長は、主任になって4年目の頃、左胸に乳がんを発症した当時を回想。〈頑張っても何も変わらない〉と自信をなくし、役の辞退を考えたが、教会長から「子どもたちに、病気であっても頑張っている母親の後ろ姿を見せていきなさい」と励まされ、再び布教活動に邁進(まいしん)して信仰を深めた体験を披歴した。修行を通じ、生かされて生きている自分に気づけたことから、後に二度目の乳がんが見つかった時は、「仏さまに全てお任せしよう」との心で受けとめられたと語った。「一人でも多くの方とのつながりを大切に、全てが仏さまの救いのはからいと見られる私になる」と誓願した。

合掌する会員たち

法話に立った庭野会長は、合掌礼拝(らいはい)には、「仏さまに帰命(きみょう)する、南無する、帰依する」との意味があると説示。人と仏が一体であることが形に表れるという意味で「一つの方便」でもあり、「仏さまをお参りする時の合掌礼拝を大事にしなければならないと思います」と述べた。

また、「花は合掌に開く 春によるにあらず」との菅原道真の詩を紹介。“合掌によって開く花”とは、一人ひとりの心の中にある仏性の花を意味し、仏性とは「生まれながらに具(そな)わっている、人間を人間に成長させる最も根源的な心」と説明した。その上で、信仰者として相手の仏性に気づくことが大切であるとし、「仏の種を育て、花を咲かせるお手伝いをさせて頂くこと、その大切さをいつも心にとめておきましょう」と語りかけた。

さらに、布教の目的は一人でも多くの人に、正しい教え、真理、妙法に目覚めてもらうことであると強調。「生かされていることの尊さに目覚め、輝く人生を歩むため、少しでも仏法の智慧(ちえ)を知って頂く、そのために私たちは布教をするということであります」と示した。