新宗連が「関東大震災100年・東京大空襲78年犠牲者慰霊式典」開催
新日本宗教団体連合会(新宗連)は11月30日、東京・墨田区の東京都慰霊堂で「関東大震災100年・東京大空襲78年犠牲者慰霊式典」を開催した。新宗連役員、加盟教団の代表、会員信徒ら約80人が参集。立正佼成会から新宗連監事を務める國富敬二理事長、千葉和男東京教区長(杉並教会長)、同教区の教会長らが出席。在京教会の会員も参列した。
同慰霊堂は、1923(大正12)年9月1日の関東大震災による遭難死者約5万8000人の遺骨を安置するため、発災から7年後に建立された。その後、45(昭和20)年3月10日の東京大空襲による犠牲者の遺骨も合祀(ごうし)され、現在、約16万3000人の遺骨が納められている。大震災から100年の節目を迎えた今年、新宗連として犠牲者を追悼し、慰霊と供養の誠を捧げるとともに、「今を生きる私たちが震災、空襲による記憶と教訓を心に刻み、風化を防ぎ、防災と絶対非戦」を誓うことを目的に同式典が行われた。
式典の冒頭、主催者挨拶に立った石倉寿一新宗連理事長(大慧會教団会長)は、国内外の自然災害が激甚化する中、日本で重視されている防災や減災、人命尊重といった人々の意識の土台には、関東大震災による教訓があると強調した。また、東京大空襲の犠牲者への哀悼の意を表すとともに、戦火の絶えない国際情勢に言及。「全ての戦争犠牲者の慰霊、供養なくしては真の平和は訪れない」との思いで祈りを続け、「それぞれが信仰する宗教を通して信念を磨き合い、高め合い、『平和を求め、祈り、行動する人』を増やし、育て続けていきたい」と誓った。
この後、新宗連役員、教団代表者による献花が行われ、本会を代表して國富理事長が花を手向けた。続く教団別礼拝では、千葉教区長、齋藤高市東京西支教区長(大田教会長)、細沼里佳子東京東支教区長(江戸川教会長)が『妙法蓮華経譬諭品第三』を読誦(どくじゅ)。田澤清喜新宗連企画委員会委員長(新宗連理事、松緑神道大和山教主)による閉会挨拶の後、参列者全員が祭壇に献花し、慰霊の誠を捧げた。
式典後、参集者は同慰霊堂の外にある「関東大震災朝鮮人犠牲者追悼碑」の前に移動。朝鮮人犠牲者の冥福を祈り、石倉理事長が献花を行った。