第23回日中韓仏教友好交流会議 韓国ソウル大会 三国仏教徒が平和の誓い

三国の代表者が「共同宣言文」に調印(写真は全て本会渉外グループ提供)

「第23回日中韓仏教友好交流会議 韓国ソウル大会」が11月7日、韓国・ソウル市で開催され、日本、中国、韓国の僧侶や信徒など約300人が参加した。立正佼成会から、日中韓国際仏教交流協議会常任理事の中村憲一郎京都教会長(本会参務)、同常任理事で事務局次長の澤田晃成参務、韓国立正佼成会の李幸子教会長をはじめ本会の会員ら23人が出席した。

大会のテーマは、『人類社会における相性(共生)のための仏教徒の役割――4次産業時代における仏教弘布のための三国仏教徒の役割』。当日午前は、奉恩寺(大韓仏教曹渓宗)で「世界平和祈願法要」が挙行され、各国の代表者が祈りと平和祈願メッセージを捧げた。日本は、同協議会理事長の武覚超師(比叡山延暦寺長臈)が祈願文を奏上し、日本側の参加者全員で般若心経を読誦(どくじゅ)。次いで、同協議会会長の伊藤唯眞師(浄土門主・知恩院門跡)の平和祈願メッセージを浄土宗宗務役員の宮林雄彦師が代読した。

発表のため登壇した中村教会長

午後には市内のホテルに移動し、「国際学術講演会」を実施。三国の代表が基調発言を行った後、中村教会長など8人が補充発言に立った。この中で中村教会長は大会のテーマに触れ、AI(人工知能)の発達が著しい現代における仏教徒の役割に言及。AIがいかに発達しても、人間に与えられた「共感力」などの向上を図り、「人間力」を高めることが大切と述べた。さらに、仏教徒には仏法によって救われた喜びを人々が実感するための善縁になれるよう、日々精進を重ね、仏法を多くの人に布教伝道する使命があると語った。

最後に、三国の仏教徒が世界平和のために尽力することを誓う「共同宣言文」が読み上げられ、各国代表が同文に調印した。

なお、来年4月に同交流会議の予備会議が本会京都教会で行われる予定だ。