夏の青少年活動&夏祭り 弾けて広がる笑顔の輪

米俵に見立てた46個の提灯(ちょうちん)を揺らして、夜空に向かって高らかに竿燈を掲げた

秋田教会 竿燈まつりに登場 水害乗り越えて

東北の夏の夜を彩る「秋田竿燈(かんとう)まつり」が8月3日から6日まで、秋田市で行われ、秋田教会の「立正佼成会竿燈会」が見事な妙技を披露した。

真夏の疫病や災いをもたらす邪気を払い、五穀豊穣を祈る同まつりは、国重要無形民俗文化財に指定されている。演技を披露する「差し手」は、稲穂に見立てた竿燈を複数人で手から手へと継ぎ、手のひらや額、肩、腰にのせる妙技を披露する。竿燈は「大若」「小若」など4種類あり、大きいものは全長約12メートル、重さ約50キロになる。

今年は、7月中旬の記録的な大雨により、多くの民家が浸水などの被害に遭い、今なお復旧作業が続く。

出発前に一つ一つの提灯にろうそくの火を灯(とも)した

こうした中、同会は、『がんばろう! 秋田』をスローガンにして祭りに臨んだ。4日間にわたり、威勢のいい囃子(はやし)と、観客や演者の「ドッコイショ」の掛け声に合わせ、大若2本、小若1本を掲げた。演技終了後には、教会道場の駐車場で、陰役に徹して2カ月間の練習を支え、本番に送り出してくれた会員に向けて「戻り竿燈」を行った。

同会代表(62)は、豪雨災害を受けて「秋田全体を盛り上げたい、元気を与えられるようにと願って、メンバー全員で竿燈を上げました。無事に終えられて感謝の思いでいっぱいです」と語った。

金沢教会 「金沢子ども村inのと」 生きる力を自然の中で養う

魚さばきの見学を通じ、子供たちは、他の生き物の「命を頂く」ことで自らが生かされていると学んだ

ヒグラシの鳴き声が響く中、潮風に乗ってトンビが天高く舞う。少年部員たちは、自らつけた木炭の火が消えないよう注意深く見つめ、時折手をかざして、その熱を確かめた。

金沢教会は今年、全4回の行程で、『いのちを見つめ、輝かせ、生きる力を身につけた私(僕)になる』をテーマに、教会独自の「子ども村」を開催。その2回目が8月5、6の両日、同教会能登道場で行われた。青年部、壮年部、一般会員のサポートのもと、小学4年から6年生の少年部員7人が屋外活動に取り組んだ。

道場に到着した少年部員たちは、真っ青な海を望む庭園の芝生でテントの設営に挑戦。額に汗をにじませながら、柱となるポールを協力して組み立て、ロープを張り、ペグを交代で打ち込んで完成させた。

壮年部員のレクチャーを受けて、読経供養に臨んだ

また、地元で捕れたアジやフクラギ(ブリの幼魚)を漁師歴70年の会員夫妻がさばく様子を見学。普段の食事が、動植物の「いのちを頂く」ことで成り立っていることを学んだ。

この後、少年部員が導師、脇導師をつとめて読経供養を行ったほか、バーベキューの火起こしなどを体験した。

少年部員(9)は、「テントを張るのは初めてで、暑かったけどおじさんたちが優しく教えてくれたので、すぐにでき上がりました。自分一人ではできなくても、一緒にやればできるんだと思いました」と笑顔で語った。

墨田教会 隅田川おどりフェスタでエイサー披露

スカイツリーをバックに、太鼓を響かせ、元気にエイサーを踊った

「応援してくれる人に向けて、感謝の心で一生懸命に踊ってほしい」。こう語るのは墨田教会少年部員ら16人でつくる「墨田エイサークラブ」代表の少年部長(42)だ。同クラブは8月19、20の両日、墨田区役所うるおい広場で開催された「第42回隅田川おどりフェスタ」に出演。大勢の来場者を前に、沖縄の伝統芸能「エイサー」を披露した。

同クラブは10年前、少年部が平和学習で沖縄教会と交流したのを機に結成された。踊りを通じ、世界平和への祈りを深めることを目的に活動している。コロナ禍の中でもオンラインを活用して練習を続け、墨田区文化祭や東京マラソンの沿道応援に参加。今回の演技に際し、教会道場に集まり練習を重ねてきた。

猛暑に負けずにエイサーを披露し、大勢の来場者を楽しませた

催しで、同クラブのメンバーは「時をこえ」「あしびなー」「島唄」「一笑懸命」の曲に合わせて太鼓を響かせ、元気いっぱいにエイサーを踊った。

その後、同教会少年部が出店するかき氷などの模擬店を手伝い、久しぶりの夏祭りを楽しんだ。