本会が「キアラ・ルービック賞」受賞 長年の諸宗教対話・協力の取り組みに対し
諸宗教対話・協力による世界平和の実現に取り組む立正佼成会(東京・杉並区)に対し、イタリア・マンフレドニア市に拠点を置くNGO「世界一致のための行動」(AMU)から「キアラ・ルービック賞」が授与された。AMUは、フォコラーレ運動(カトリックの在家運動体、本部・ローマ)の「分かち合い」「普遍的友愛」の精神を基盤とし、世界各地で、住居、食糧、医療、農業といった分野での国際協力プロジェクトを展開している。
同賞は「友愛の価値を広める」ことに寄与した個人や団体を表彰するもの。「全ての人に友愛の価値を広めた模範的人物」として、本会と友好関係にあるフォコラーレ運動の創始者であるキアラ・ルービック師の名前が冠されている。過去に聖エジディオ共同体(カトリックの在家運動体、本部・ローマ)、国境なき医師団、パレスチナ難民の受け入れを主導したヨルダンのラニア王妃らに授与されてきた。
13回目の表彰となる今回、AMUは、「フォコラーレ運動の創始者であるキアラ・ルービックの友人であり、宗教間対話、特に世界平和と普遍的な兄弟愛を実現することを常に熱望されていた、立正佼成会の偉大な創立者である庭野日敬師の団体に授与する」と公表した。3月12日、ナポリ市近郊にあるポンペイの「聖母巡礼地」に隣接するホールで授賞式が行われ、本会の水藻克年ローマセンター長が出席。佐原透修総務部次長(渉外グループ)がオンラインで参加し、あいさつを述べた。
この中で佐原次長は、「仏教では、この世のすべての存在は網の目のようにつながり合っていて、それぞれがかけがえのないいのちの役割を担っている」との庭野日鑛会長の言葉を紹介。その上で、宗教は異なっても、「それぞれに人類の平和と幸福を願っており、その共通の目標に向かって協力し合えると私たちは信じています」と語り、世界の諸問題の解決に向け、諸宗教者の対話・協力の重要性を強調した。
この後、本会を代表して水藻センター長が登壇し、表彰状を受け取った。水藻センター長は、全ての宗教が「人々が幸せであれ」という共通の願いを持っていると言明。その願いのもと、信仰者が各自、愛と慈悲をもって他者と触れ合えるように、教えを学び、実践につなげることが大切であると語った。