本会花巻教会 新道場を落慶 心を磨く場に

立正佼成会花巻教会新道場の入仏・落慶式が4月23日に挙行され、会員、来賓ら約600人が参集した。

式典では冒頭、庭野日鑛会長によって「御本尊除幕の儀」が行われた。熊野隆規理事導師による読経供養に続き、庭野会長が啓白文を奏上。建設委員長を務めた会員(62)が建設経過を報告した後、Hさん(33)=青年女子部長=が体験説法に立った。

同教会の礎を築いた祖父母の背を見て育ったHさんは、祖母の入院後、自らも教えを学ぶため教会に通い始めた経緯を述懐。寝たきりで会話もできない祖母の姿を受けとめきれなかった時、支部長の助言を得て心を立て直すとともに、自身の日々の学びを祖母の枕元で話し続けて信仰を深めた体験を報告した。同時に、仲間の女子部員との触れ合いを通して、相手に寄り添う大切さを知り、自己中心の見方を改めて、親に感謝できるようになれた喜びを発表した。

法話に立った庭野会長は、庭野日敬開祖の教えは大別すると、「親孝行」「先祖供養」「菩薩行」の三つであると強調。さらに、朝夕の読経供養や法座といった本会会員の基本信行、「朝のあいさつ」「呼ばれたら返事をする」「履物をそろえる」という「三つの実践」を挙げ、心を磨く仏教徒としてのあり方を示した。

その上で、仏の教えは真実の道理を説いたものであり、実践は簡単ではないものの、日々心がけて、「当たり前のことを当たり前にさせて頂く」ようになることが大切と述べた。

新道場は木造・鉄骨造り平屋建て。建物全体にバリアフリー構造を導入し、断熱性能を高めるための二重サッシを備えた。また、奥羽山脈をはじめ自然に囲まれた花巻市の環境を踏まえ、ご宝前にはヒノキを、室内の扉や柱には暖かみのある地元の木材が使用された。