学林で特別講義 ムー師を迎え、仏教概論を学ぶ

INEBの活動や宗教協力の重要性、紛争解決における宗教者の役割など、学林生たちの質問に丁寧に答えるムー師

立正佼成会学林は11月2日、来日中の仏教者国際連帯会議(INEB、タイ)事務局長で、庭野平和賞と同賞奨励賞の両委員会委員を務めるソンブーン・チュングプランプリー(ムー)師を招き、「仏教概論(国際)」についての特別講義を佼成図書館視聴覚ホール(東京・杉並区)で感染症対策を施して開催した。学林本科57~59期生と海外修養科29期生ら25人が参加した。

同講義は、世界のあらゆる仏教の実践的、創造的な取り組みを学び、現代社会における仏教や法華経の精神、庭野日敬開祖の願いの具現化や専門性の深化を図るとともに、真の仏教精神を世界に広める使命を自覚することを目的に掲げる。

当日は、ムー師と学林生との対話形式での講義が行われた。

この中で学林生たちから、INEBの教育制度や宗教協力の在り方、仏教と政治の関係、紛争地域における心をケアする方法などの質問が寄せられた。このうち、「男女の性差がある今の世界の考え方を変えるために、自分たちにできることは」という問いに、ムー師はジェンダーの不平等は社会の苦しみから生じていると説明。男女平等の社会を実現していくためには、他者の苦悩に心を寄せ、相手の心情を理解するとともに、仏教の教えに沿った正しい行動を取ることが大切と語った。

なお、10月31日には同ホールで、第34回庭野平和賞を受賞したルーテル世界連盟(LWF)名誉議長で、「ヨルダン及び聖地福音ルーテル教会」(ELCJHL)監督のムニブ・A・ユナン師による講義が行われ、学林本科58、59期生と海外修養科29期生ら18人が参加した。