本会「ウクライナ緊急募金」各教会の取り組み 平和への祈りと非戦の誓い込め 避難民への人道支援に向け力を結集

会員の声

救える命があるのなら 市川教会支部長(64歳、女性)

ミサイルがアパートを直撃し、戦車が街を行き交い、人々は防空壕(ごう)に身を寄せる――。ロシアがウクライナに軍事侵攻して以降、テレビに映し出される戦地の様子を目にするたび、悲しみで胸が張り裂ける思いでした。〈救える命があるのなら何でもさせて頂こう〉。そう思っていた頃、ウクライナ緊急募金の実施を知ったのです。サンガと心を合わせて取り組みたいと、献金用の封筒を100枚用意しました。「ウクライナへ愛を届けよう募金」と記したラベルを貼り、主任さんと協力して会員さん宅に届けました。

玄関先で手短に趣旨を説明すると、皆さん快く応じてくださいました。そして後日、回収に伺ったときには、ずっしりと重い封筒を私に差し出してくれたのです。献金をしてくださった皆さんは、「命を奪う戦争は、一刻も早く終わらせなければならない」と口々に話していました。

私自身にとっても、近しい人の存在や命を見つめる機会となりました。夫(67)は3年前、脳出血で倒れ、生死の境をさまよいました。重い後遺症から今もリハビリと生活全般に介助を必要としますが、支えられているのは私の方です。そばにいるだけで笑顔になれ、いつも温かい気持ちが湧いてきます。かけがえのない存在です。

人の命に代わりはありません。だからこそ、いとしい存在を突如奪われた人々が流す涙を想像すると、心が痛むのです。その気持ちは、きっと支部の皆さんも同じだったに違いありません。これからも戦地に思いを馳(は)せ、自分ができる支援活動に取り組みたいと思います。

終結を願う心は皆同じ 高崎教会会員(74歳、女性)

ロシアの軍事侵攻によって、ウクライナでは家族が引き離されたり、次々と尊い命が奪われたりしている現状をテレビや新聞で知り、心が痛みました。今の日本で戦争が起きたら、夫や子供たちと二度と会えなくなるかもしれない――そう考えると、とても恐ろしくなり、ウクライナでの戦争を人ごととは思えませんでした。

居ても立ってもいられず、自分にできることは何かと考えていたとき、サンガからウクライナ緊急募金の呼びかけを受けました。多くの人から協力を得られるのではと考え、〈みんなと一緒に平和を願って実践したい〉との思いが湧きました。

感染防止に努めて、すぐに近所の家を訪問し、会えない方にも電話やメールで協力を呼びかけました。寄付金がどのように使われるかをしっかりと説明することで、安心して支援を頂けたと思います。

神道を信仰されているご夫婦は、「困っている人のために協力しないとね!」と快く献金してくださいました。日々、神さまやご先祖さまに感謝をして祈りを捧げているとも教えて頂き、異なる宗教を信仰していても、世界平和と幸福を願う心は同じだと感動しました。

多くの方が一日も早い戦争の終結を願って話を聞いてくださったことを通し、誰もが人を思いやる心を持っていると改めて気づかせて頂きました。これからもみんなと一緒に平和を祈り、心のつながりを大切にした触れ合いをしていきます。

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