天台宗「傳燈相承披露の集い」 大樹天台座主の就任を祝う

「傳燈相承披露の集い」で行われた鏡開き。庭野会長をはじめ代表13人が登壇し、大樹天台座主(中央)の就任を慶祝した

天台宗の大樹孝啓第二百五十八世天台座主の就任を内外に披露する「傳燈相承式」が5月31日、滋賀・大津市の比叡山延暦寺で行われ、午後には京都市内のホテルで「傳燈相承披露の集い」が開催された。傳燈相承式は天台宗最高の慶事で、午後の同集いには、宗教界、政財界などから380人が参集。立正佼成会から庭野日鑛会長と、國富敬二理事長の名代として中村憲一郎京都教会長が出席した。

大樹師は1924年6月23日、兵庫県に生まれた。現在97歳になる。36年に11歳で得度受戒。太平洋戦争中に滋賀海軍航空隊に入隊し、戦後は兵庫県内の法界寺などの住職とともに、小学校教諭(48~65年)を務めた。84年、圓教寺住職・第百四十世長吏に就任。宗内でも多数の役職を歴任した。96年に大僧正。99年に戸津説法師を務め、2010年に最高法階である探題に就いた。昨年11月22日、森川宏映前天台座主の遷化に伴い、第二百五十八世天台座主に就任した。

大樹天台座主

集いの席上、挨拶に立った大樹天台座主は、地球温暖化や自然災害、各地での紛争、新型コロナウイルスの流行といった現代の諸問題に触れ、これらの要因は「偏(ひとえ)に豊かさを求め続けた人間の所行によるところでありましょう」と説示。多発する自然災害などは「地球の悲鳴であり、神仏の忠告や怒りである」と受けとめていると述べた。その上で、人々が安穏に暮らせる世界の実現のため、「己を忘れて他を利するは慈悲の極みなり」と説いた宗祖・伝教大師最澄の「「忘己利他(もうこりた)」の教えを「みち標(しる)べ」とし、諸問題の解決に取り組んでいく決意を表した。

この後、ステージでは鏡開きが行われ、庭野会長が代表13人の一人として登壇。大樹座主を囲み、就任を慶祝した。