日蓮聖人遠忌法要 法華経の広宣流布に生涯を捧げた遺徳を偲ぶ

法華経の広宣流布に生涯を捧げた日蓮聖人の遺徳を偲(しの)ぶ「日蓮聖人遠忌法要」が10月13日、東京・杉並区の大聖堂で行われた。庭野日鑛会長、庭野光祥次代会長が臨席。教団役職者らが参列した。

今年は、日蓮聖人の第七百四十遠忌にあたる。法要では読経供養が行われ、導師をつとめた光祥次代会長が庭野会長の回向文を奏上した。

この中で庭野会長は、さまざまな迫害を受けながら法華経への信心を深め、人々を救う地涌(じゆ)の菩薩としての自覚を持って正法を伝えた日蓮聖人の生涯を讃歎(さんだん)。庭野日敬開祖も法華経の広宣流布に邁進(まいしん)したことに触れ、会員と共に、法華経に込められた真の仏教精神を世界万国に広める使命を自覚し、創造的に真剣に大乗菩薩道を実践することを誓願した。

「お言葉」に立った庭野会長は、腹が空いたら食べ物を求め、のどが渇いたら水を欲しがるように、ごく自然に信心をするのが本来の信仰であるとの日蓮聖人の教えを紹介。信仰は、老朽化や、若くて働き盛りなのに役に立たなくなる若朽化の防止にもなるとして、「法華経という教えを頂き、修行させて頂いているのはとても有り難いこと」と語った。

さらに、日蓮聖人が法華経の修行で最も大事なのは「常不軽菩薩品」に示された仏性礼拝(らいはい)行であると述べていることに言及。常不軽菩薩が人々を礼拝したのは、全ての人が菩薩道を行じて成仏するからであると解説し、人を敬う大事さを強調した。その上で、仏も人も同様に敬うべき存在であり、「私たち自身もそういう存在であることを自覚し、自らを敬えるような心境になることが大切」と説いた。