第63回千鳥ヶ淵戦争犠牲者慰霊法要 足元から平和境の建設を 庭野会長の回向文を奏上

千葉教区長が庭野会長の回向文を奏上。参列者は、全ての戦争犠牲者を追悼し、平和の実現を誓願した

立正佼成会の「第63回千鳥ヶ淵戦争犠牲者慰霊法要」が9月23日、東京・千代田区の国立千鳥ヶ淵戦没者墓苑で営まれた。新型コロナウイルス感染防止のため会員は参集せず、教団役職者、東京教区の教会長らが参列した。

同法要は、第二次世界大戦をはじめとする全ての戦争犠牲者に慰霊の誠を捧げ、世界平和への貢献を誓うもの。毎年、「秋分の日」を中心に行われている。

当日は、千葉和男東京教区長を導師に読経供養が厳修され、庭野日鑛会長の回向文が奏上された。

この中で庭野会長は、戦後76年間続いてきた日本の平和は、幾多の犠牲の上に成り立っていることを忘れてはならないと説示。その上で、本会はあらゆる国や民族、人々の大調和を目指しており、全ての人と人、国と国とが「信頼」によってつながる世界を実現するため、まず足元の家庭から信頼関係を築いて平和境を建設していくことを誓願した。

この後、あいさつに立った千葉教区長は、平和な世界をつくるには、一人ひとりが「寛容さ」「許容する心」を持つことが大事と強調。「人と争わず、人を受け入れていく――その積み重ねが、必ず世界の平和につながります。私たちがそうした心になることで、戦争で犠牲となった方々にも安心して頂けるのだと思います」と述べた。