第9回「ACRP東京大会」迫る 法輪閣を拠点に10月19日から22日までオンラインで開催
『行動するアジアの宗教コミュニティ:誰一人取り残さない、健やかで豊かなアジアの平和をめざして』をメーンテーマに、アジア宗教者平和会議(ACRP)の第9回「ACRP東京大会」が10月19日から22日まで、法輪閣(東京・杉並区)を拠点にオンラインで開催される。同大会は当初、昨年10月に東京で開催される予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、今秋に延期されていた。大会の概要と根本信博事務総長の談話を紹介する。
21カ国・地域から正式代表約120人が参加
ACRPは、1976年にシンガポールで開かれた第1回大会を機に、世界宗教者平和会議(WCRP/RfP)における初の地域委員会として発足した。以来、ACRPに加盟する各国の宗教者は、真実、正義、人間の尊厳という信条に基づき、活動を展開してきた。
特に近年は、2014年に韓国・仁川(インチョン)で行われた第8回大会の宣言文に沿って、アジアや世界の諸課題の解決に向け、これまでの対話・協力を基に「行動する宗教」を志向。現在は、「人身取引防止」「いのちの尊厳教育」「平和構築と和解」「環境問題」「青年リーダー育成」の五つの「フラッグシップ・プロジェクト(重点実施事業)」に重点を置き、活動を推進している。
ACRP大会は、およそ5年ごとに開催されてきた。大会では、前回からの活動や実績を総括し、新たな方針や取り組みを協議して、ACRPの新たな方向性や目標を設定する。今回の東京大会が、日本で初めての開催となる。2017年6月に中国・北京で行われた執行委員会で開催が決定して以降、ACRP事務局は、大会の受け入れにあたるWCRP/RfP日本委員会、アジア各国の諸宗教評議会(IRC=国内委員会)と協議を重ねながら、大会の準備を進めてきた。
当初は昨年10月に行われる予定だったが、新型コロナウイルスの世界的な流行を受け、1年延期された。感染拡大による社会情勢の変化を踏まえ、大会のテーマや内容が再検討され、実施形態も集合形式からオンラインに変更された。
今大会の目的は、「ACRPを簡素化し、より行動力のある組織にする」「アジア太平洋地域でいのちと生活の危機にさらされている人々に真の利益をもたらすことができるよう、他のパートナーと協力して、ACRPの取り組みを再確認し、強化する」「変化するアジア太平洋地域において、ACRPをさらに発展させる」。ウェブ会議システムを使って実施され、21の国と地域のIRCから、正式代表約120人がオンラインで参加する。4日間の期間中、ビジネス会議を含む五つの全体会議が行われるほか、『平和と人間の尊厳の教育』『弱い立場の人々の人権と幸福』『社会の共存と調和のための和解』『多様化する社会における開発と環境』のテーマ別に分科会が実施される。
さらに、京都芸術大学教授でNPO法人「Earth Literacy Program」代表の竹村眞一氏による『人新世時代における人類と地球の共生・共進化』と題する基調講演や、和太鼓と津軽三味線を披露する文化パフォーマンスなどが予定されている。大会に先立つ17日には青年事前大会、18日には女性事前大会が行われる。
大会の模様は動画共有サイトでもライブ配信(限定公開)され、本会を含むWCRP/RfP日本委に協力する各教団の信徒らも、同大会ウェブサイトで事前登録することで、オブザーバーとして参加することができる。日本語と英語の同時通訳が準備されており、各国から多くの参加者が見込まれている。
第9回ACRP東京大会の詳細、事前登録はこちら
https://reg31.smp.ne.jp/regist/switch/00051c000746Gbtw79/acrp_entry