BCYCCのトアソン会長が逝去 庭野会長、光祥次代会長が弔意

バターンの発展と世界の平和を願って活動を続けたBCYCCのトアソン会長

立正佼成会の青年との対話、交流に尽力したバターンキリスト教青年会(BCYCC、フィリピン)のホセ・パウロ・バンソン・トアソン会長が5月6日、交通事故により逝去された。36歳だった。訃報に接し、庭野日鑛会長、庭野光祥次代会長、かつて青年本部長を務めた國富敬二理事長が同9日、故人の母親であるバターンキリスト教青年財団(BCYFI)理事長のアナ・マリア・バンソン・トアソン氏に宛て弔電を送った。

本会とBCYCCとの交流は、本会青年部が、第二次世界大戦でフィリピンに侵攻した日本の歴史を受けとめ、戦争のサンゲと日比友好の願いを込めて、1975年にバターン州に現地の青年とフレンドシップタワーを建立したことに由来する。カトリックの「友愛」の精神を基に地域の文化、教育、福祉に貢献するため78年に結成されたBCYCCとは当初から関係が深く、相互の使節団派遣などを通して親交を深めてきた。本会一食(いちじき)平和基金を通じて合同で教育支援も行っている。

2015年には同州で「フレンドシップタワー建立40周年記念式典」を共催。光祥次代会長が本会特使団の名誉団長として現地を訪れた。翌16年にはトアソン会長をはじめBCYCCの一行23人が本会を訪問。大聖堂での「開祖さま入寂会(にゅうじゃくえ)」に参列し、庭野会長と面会したほか、会員宅にホームステイした。

弔電の中で庭野会長は、志半ばにして家族を残して旅立ったトアソン会長(通称=ジョペット)を偲(しの)ぶとともに、最愛の人を亡くした遺族に対し、「ご縁ある私たちが、日比友好、さらには世界平和へ向けて手を取り合い行動していく中に、ジョペットさんの精神が生き続けるものと信じます」と哀悼の意を表した。

光祥次代会長はBCYCCとの活動でトアソン会長と何度も交流し、フレンドシップタワー建立40周年記念式典では共に絶対非戦と平和を誓い合ったことを述懐。「バターンと本会の懸け橋となり、青年たちの友好と人材育成のために献身的に尽くしてくださったことに、深く敬意を表します」とその功績をたたえ、冥福を祈った。

それぞれの弔電は、9日にバターン州立大学で行われた「偲ぶ会」で読み上げられた。