本会一食平和基金 コロナ禍での緊急対策で追加拠出 3団体に計850万円寄託

聖エジディオ共同体はこれまで、アフリカで無料診療やHIV感染者の治療を行ってきた(写真はマラウイにある同共同体の保健センター=本会本部提供)。今回、医療施設への感染対策の備品設置や啓発活動などを実施

立正佼成会一食(いちじき)平和基金運営委員会は今年6月、新型コロナウイルスの国内外の感染防止対策や生活困窮者救援のため、「一食地域貢献緊急支援プロジェクト」「国連支援」「庭野平和財団への寄託」「一食平和基金のパートナー団体への緊急支援」の4項目からなる緊急対策を打ち出した。

このほど、4項目のうち「一食平和基金のパートナー団体への緊急支援」の第2弾となる追加拠出を決定。聖エジディオ共同体(カトリックの在家運動体、本部・ローマ)、ティグレ救援協会(REST)、社会福祉と職業訓練のための全国協会(NISCVT)の3団体に計850万円を寄託した。

聖エジディオ共同体は、感染者数が100万人を超えるアフリカで、モザンビークやマラウイなど8カ国で医療活動を実施。300万円の浄財は、医療施設への赤外線体温計やマスクといった備品の提供、住民へのオンライン研修やポスター掲示による啓発活動などに充てられる。

250万円を寄託するRESTは、同じく感染拡大が危惧されるアフリカのエチオピア・ティグレ州で、リーフレットの配布など感染予防のための啓発活動を展開するほか、ボランティアスタッフのトレーニングも行っている。

レバノンで暮らすパレスチナ難民を支援するNISCVTは、本会が行う「親子で取り組むゆめポッケ」の現地配付を担うパートナー団体。同国では今年3月から同ウイルスの感染が拡大し、首都ベイルートなどでロックダウン状態が続いている。また8月には市内で大規模な爆発事故も発生。多くの病院や医療備品保管庫が被害を受け、機能していない状況が続く。NISCVTは、300万円の浄財を活用し、パレスチナ難民への食糧支援や衛生用品の配布などを実施する。