本会一食平和基金 「2019年度運営報告」を発表 国内外の計39事業に総額2億5069万円

フィリピン・バターン州の貧困家庭の子に奨学金を給付するバターンキリスト教青年財団(BCYFI)の事業を支援した。写真は大学で学ぶ奨学生(BCYFI提供)

もう一つの重点分野の「教育・人材育成」については、貧困の解消に加え、誰もが安心して暮らせる社会を実現するには、文化や宗教の違いを受け入れ、相互理解と信頼醸成を推進する人づくりが不可欠であり、こうした活動を展開するNGOの人材育成も重要との観点から進められている。昨年度は8事業に計6437万5777円を拠出した。

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この中では、紛争や対立で傷ついた世界の子供たちにおもちゃや文房具をおくり、日本の子供たちの心も育む「親子で取り組むゆめポッケ」を推進。また、難民支援協会(JAR)と合同で「国内難民支援事業」に取り組み、日本に逃れてきた難民が保護されてから自立に至るまでの援助活動、難民についての理解を広げる情報発信を支援した。

「緊急救援・復興支援」の分野では、昨年3月にアフリカ南部を襲ったサイクロン、同8月の九州北部での豪雨、同10月のフィリピン・ミンダナオ島での地震などによる自然災害6件と、コンゴ(旧ザイール)でのエボラ出血熱の流行に対して緊急支援を実施。東日本大震災の津波と原発事故で被災した福島県の人々を支援するため、復興に取り組む非営利組織に助成するなど、これらの分野に計7151万円を拠出した。

「保健・医療・福祉」では、韓国残留日本人女性を保護し、日韓の友好に努める「慶州ナザレ園」(韓国・慶州市)に資金協力。このほか、「特別枠」として、地元で公益活動を展開する団体を支援する「一食地域貢献プロジェクト」にも浄財が活用された。

※16日の更新時、記事中に「10分野41事業」とあったのは「9分野39事業」の誤りでした。運営計画に示されていた「予備費」を含めて計算したためです。訂正しておわびします。

「一食を捧げる運動」ウェブサイト https://ichijiki.org/