「米国のキリスト教指導者 WHOへの拠出金停止に反対を表明」など海外の宗教ニュース(海外通信・バチカン支局)
諸宗教に共通の慈悲心で新型コロナウイルスに対処――ミャンマーの仏教指導者
ミャンマーの著名な仏教指導者であるアシン・ニャニッサラ師(別名=シタグ・サヤダウ)は4月16日、同国カトリック教会のマンダレー大司教座聖堂で行われた式典で、マルコ・ティン・ウィン大司教に1万米ドルと、米、穀物、食用油などの救援物資を寄贈した。アジアのカトリック国際通信社「UCAニュース」が17日に、バチカンの公式ウェブサイト「バチカンニュース」が18日にそれぞれ報じた。
1万米ドルは、ローマ教皇フランシスコが同6日に創設した「緊急基金」への献金。同基金は、世界の宣教地で新型コロナウイルス感染症に苦しむ人たちへの救援に役立てられる。また救援物資は、大司教区が運営する孤児院や困窮者の支援に充てられる。
ニャニッサラ師は、大司教座聖堂での式典であいさつし、この贈呈は「仏教、キリスト教、イスラーム、ヒンドゥー教、その他の諸宗教に共通する慈悲心の印」と説明。「全ての人が、新型コロナウイルスに対して、慈悲心という共通の基盤に沿って手をとり合い、連帯によって愛徳を実行していかなければならない」と述べた。
同師は2011年、バチカンで教皇ベネディクト十六世(現名誉教皇)と謁見(えっけん)。17年には、現教皇がミャンマーを訪問した時に面会している。