台東教会が「言問橋東京大空襲慰霊法要」 地域の宗教者と共に

隅田公園内にある東京大空襲戦災犠牲者追悼碑の前で、慰霊法要が行われた

立正佼成会台東教会の主催による第4回「言問橋東京大空襲慰霊法要」が3月8日午前、東京・台東区の隅田公園内で行われ、区内の宗教者らが参加した。

1945年3月10日未明、米軍の無差別爆撃によって行われた大空襲では、一夜にして約10万人が亡くなった。当時、爆撃から逃れるため、隅田川の両岸から言問橋に市民が殺到し、橋上で身動きが取れないまま、焼夷(しょうい)弾に焼かれた。また、猛火に耐え切れず川に飛び込むなどして、多くの人が命を落とした。

同慰霊法要は、そうした犠牲者を鎮魂し、戦禍の歴史を胸に刻むとともに平和への願いを新たにするため、同教会が3年前から毎年、区内の諸宗教者と協力して行っている。今年は「新型コロナウイルス(COVID‐19)」の感染が拡大している現状を踏まえ、一般の会員信徒の参列は見送られた。

当日は、日蓮宗長昌寺の鈴木海光住職が導師、同寺の小宮昌世副住職、浄土宗光照院の吉水岳彦住職が副導師をつとめ、読経供養を厳修。カトリック東京大司教区の伊藤淳司祭(松戸教会主任司祭)、ベリス・メルセス宣教修道女会シスターの中村訓子氏の先導で賛美歌を歌い、祈りの言葉を唱和した後、参列者全員が焼香し、犠牲者に対して慰霊の誠を捧げた。

あいさつに立った伊藤司祭は、ローマ教皇ヨハネ・パウロ二世が広島市の平和記念公園でスピーチした際に語った「戦争は人間のしわざです」との一節を紹介。戦争は自然災害とは異なり、人の心が引き起こすものとした上で、一人ひとりがわが事として歴史と向き合い、平和を希求する責任があると強調した。

あいさつに立つ伊藤司祭

最後に、平井孝昌台東教会長が主催者を代表してあいさつした。

法要後、吉水住職は、「例年のように大勢の方々と共に慰霊することができず残念ですが、『祈り』は、いつでもどこでも捧げられます。檀家(だんか)の皆さんにも今日の法要を報告し、一人ひとりが犠牲者に対して思いを寄せる大切さをお伝えしたい」と語った。