涅槃会 釈尊の教え、深く胸に

2月15日、大聖堂をはじめ全国の各教会で「涅槃会」が行われた

釈尊入滅の意義をかみしめる「涅槃会(ねはんえ)」が2月15日、大聖堂(東京・杉並区)はじめ全国にある立正佼成会の教会道場で行われた。大聖堂の式典には会員約1700人が参加。法話に立った庭野日鑛会長は、釈尊は執着をなくすことで苦しみが滅するという教えを生涯説き続けたと述べた上で、人の心を安らかにするのが宗教の役割であると説き示した。

式典の冒頭、釈尊入滅の様子を伝える映像が上映され、この中で、釈尊が最期に残した「すべての現象は移りゆくものである。怠らず努めよ」という言葉が紹介された。

東京東支教区青年女子部員20人がサリー姿で、花や灯明などを供える奉献の儀を行った後、読経供養。導師をつとめた庭野光祥次代会長が庭野会長の「啓白文」を奏上した。

佼成合唱団による仏讃歌「敬礼文~三帰依」の合唱に続き、吉田高聡姫路教会長が体験説法を行った。吉田教会長は、熱心に「ご法活動」に励んでいた父が酒に浸るようになり、夫婦のいさかいも増え、やがて体調を崩して49歳で亡くなったことを述懐。当時、父に複雑な感情を抱いたが、所属教会の教会長の指導を通して、職場の人間関係で葛藤していた父の苦しみに気づき、サンゲできた体験を語るとともに、父の願いに応えたいと本部に奉職したことを披歴した。

また、現在、教会でサンガ(教えの仲間)と共に青年育成に取り組んでいることや、すべての現象を本仏の慈悲と受けとめ、「今が一番幸せ」との思いを分かち合っていることを発表。今後も「三つの実践」(朝のあいさつ、「ハイ」という返事、席を立ったら椅子を入れ、履物をそろえる)と、「三つの基本信行」(ご供養、導き・手どり・法座、ご法の習学)を一つ一つ丁寧に実践することを誓った。

【次ページ:庭野会長が法話 心を安らかにするのが宗教の役割】