鹿嶋教会 鹿島神宮「大寒禊」で奉仕活動 身も心も温めて16年

大寒禊の参加者は、冷たい池の中で神事に臨み、心身を清めた(写真提供=鹿嶋教会)

立正佼成会鹿嶋教会の会員は1月19日、鹿島神宮(茨城・鹿嶋市)が催す「第34回大寒禊(みそぎ)」で奉仕活動に取り組んだ。伝統行事に協力し、地域社会とのつながりを一層強めたいとの願いからだ。今年で16年になる。

大寒禊は、一年で最も寒さが厳しいとされる「大寒」の時期に行われる神事。毎年、県内外から多くの人々が参加し、下帯や白装束姿で境内の御手洗池に浸かって祝詞を読み上げ、一年間の無病息災などを祈願する。

鹿嶋教会は、地元での宗教協力活動として、毎月境内の清掃奉仕を行うなど、長年にわたり同神宮と交流を深めてきた。大寒禊での奉仕活動は、池から上がった神事の参加者に体を温める蒸しタオルを提供するもので、同神宮や参加者から喜ばれている。「明るい社会づくり運動鹿行地区推進協議会」と協力して行ってきたが、昨年から同教会が主体となった。

会員は、池から上がった参加者に蒸しタオルを手渡した

当日、会員38人が境内にブルーシートを敷くなどし、参加者の支度場所を設けたほか、バケツの湯に浸した蒸しタオル500本を準備。神事を終え、水温6度の池から続々と上がってくる195人の参加者一人ひとりに、「お疲れさまです」と言葉を掛けて、湯気が立つタオルを手渡した。冷えた体を拭い温めた人々からは、感謝の声が寄せられた。

鹿嶋教会の青年部長(47)は、「地元の皆さんに喜んでもらえることが私たちの身近な菩薩行です。今後も信仰者として温かな言葉遣いや態度を心がけ、地域とのつながりを大切にしていきたい」と語った。