「シェアハウスこうじゅ(関西光澍館)」が開所 生活困窮者の自立を支援

開所時内覧会では、大阪希望館の岡本友晴代表理事が開所のあいさつに立ち、協力団体への謝意を表明した。次いで山形幸宏・穂積自治会長、馬塲教会長があいさつ。馬塲教会長は、「大阪希望館さまの素晴らしい志が根を張り、人さまの生きる支えになっていく。その一端に佼成会も加わらせて頂くことになります」と述べ、同じ敷地内にある豊中教会と関西光澍館とで手を携えていきたいと語った。

内覧会では、施設長を務める沖野大阪希望館事務局長が事業について説明した

続いて、施設長を務める沖野充彦大阪希望館事務局長が事業を説明。自立に向けては物の支援だけでは不十分で、「心の安定や心の支えを得ることによって生きる意欲が増し、困難があっても立ち向かっていける」と述べ、物心両面の支援の必要性を強調。「心の問題に取り組む宗教界と物理的な生活の支援を行う支援団体が一緒につくっていく(事業の)第一歩になる」と話した。この後、全員で館内を見学した。

最後に、同協議会に加盟する「支縁のまち羽曳野希望館」代表の渡辺順一金光教羽曳野教会教会長があいさつ。羽曳野希望館では生活困窮者の一時避難場所を提供しているが、近年は住まいがあっても経済的に困窮している高齢者や、家族の崩壊、家庭内暴力によって生活が破綻している女性や若者への支援が増えていると説明。困窮者が増えているのに、住まいの中であるために発見されずに放置されているケースが多く問題と指摘した。心に安らぎを取り戻すきっかけとして、「光澍館が入所者の糧となっていけば」と期待を寄せた。

内覧会を終え、生活支援員の服部貴子さんは、「苦しい時は福祉の力を借りてもいい。誰かの力を借りれば人生のやり直しができる方がたくさんいらっしゃるので、ここがそうした再建の場になれば。それぞれに合った自立の仕方や、生活の立て直しについて一緒に考えていきたい」と話した。