東日本大震災から8年 庭野会長が磐城、平、仙台教会を訪問
平教会には196人が参集。会員を代表して3人が信仰の功徳を発表した。楢葉支部の男性会員(71)は、東京電力福島第一原子力発電所の事故による避難指示を受け、7回にわたり避難場所を移動した体験を披歴。家族で身を寄せた埼玉では、浦和教会のサンガから心温まる支援を受け、その経験が一生の宝になったと述懐した。帰還した現在、町には住民の半数が戻ったが、「心の復興はまだまだです。これから始まりと言っても過言ではありません」と復興への思いを語った。
法話に立った庭野会長は、震災発生からちょうど8年となる日に会員と共に教会道場に参集した意義に触れ、それぞれが犠牲者への慰霊、復興祈願を続けることが大事と述べた。さらに、自然災害に備え、次の世代が安心して暮らせる社会、地域づくりに向け、考えていく必要性を示した。
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仙台教会には833人が集い、会員代表の4人が「功徳の発表」に立った。この中で、3年前に入会した学生部員(15)は、長崎での平和学習でいのちの尊さと先祖供養の大切さを学び、自らのいのちにつながる先祖に感謝を深めた体験を発表。また、入会は、12年前に病死した母親のためでもあり、「大好きな母が残してくれた大切な命と身体で、私は母の分まで強く生きようと思いました」と語り、将来の夢に向け勉学に励む現在の様子を詳述した。
また、女性会員(90)は、78歳まで川越教会で主任を務めた後、「人さまのお役に立てるよう、努力しなければ」と教えを広める決意を胸に、85歳で単身、帰郷した経緯を紹介。ご命日には自宅を開放し、多くの会員が訪れて触れ合いを重ねていると報告し、「元気をもらい、最高の人生を歩ませて頂いております」と語った。
功徳の発表を聞いた庭野会長は、「本当に素晴らしい方々がいらっしゃることを今日分からせて頂きました。ありがとうございます」と会員の精進をたたえた。