「一食ユニセフ募金」実施概要 共に平和を願う仲間として 青年の日を中心に4~6月、各地で

今年も駅や、地域のイベント会場で街頭募金が行われる(写真は昨年の大田教会の取り組み)

ユニセフ(国連児童基金)に協力して、貧困や紛争で苦しむ子どもたちを支援する「一食(いちじき)ユニセフ募金」の今年の実施概要が、このほど発表された。取り組みのテーマとして、『母と子の こころとからだに栄養を』を掲げる。全人類が国の違いを超えて支え合い、共に生きる世界を築くため、今年も全国で街頭募金、チャリティーバザーなどが展開される。

立正佼成会の「一食ユニセフ募金」は、国際児童年にあたる1979年に、庭野日敬開祖が「朝日新聞」論壇紙上で「一食運動の国民運動化」を呼び掛けたことが機縁となり、始まった。貧困や紛争により困難な立場に置かれた子どもたちを救うためだ。

グアテマラでのプロジェクト。ユニセフの職員らが協力し、村の子どもたちの成育状況を見守る

同募金では、「一食を捧げる運動」の精神「同悲・祈り・布施」を大切にする。さらに、この活動には、先の精神を会員だけでなく、多くの市民と共有し、思いやりの心をもって共に行動する“仲間”を増やして平和を実現するという願いが込められている。

市民から寄せられた浄財は、ユニセフが世界宗教者平和会議(WCRP/RfP)国際委員会と連携して実施するプロジェクトなどに充てられる。

概要は次の通り。

  • 【テーマ】
    母と子の こころとからだに栄養を
  • 【実施期間】
    通年実施。特に「青年の日」(5月19日)を中心に4月1日から6月30日までをキャンペーン期間とし、この間の実施を推奨している
  • 【募金の主な使途】
    ◆「内戦とエボラ出血熱で影響を受けた子どもの心のケア」プロジェクト(リベリア)
    ◆「エボラ出血熱の影響を受けた子どものケア」プロジェクト(シエラレオネ)
    ◆「母乳育児の推進と栄養習慣改善」プロジェクト(グアテマラ)
    ※リベリアとシエラレオネの両プロジェクトは、ユニセフとWCRP/RfP国際委との連携事業
  • 【問い合わせ】
    TEL 03(5341)1661/習学部青年ネットワークグループ
    なお、今年次の実施概要は、「青年の日」のウェブサイトからダウンロードが可能(ユニセフの名義やロゴマーク使用に関する注意事項、宗教団体名で活動できない場合などについては同要項を参照)。募金の集計手順や学習用資料などは、「平和・社会活動の手引き」(平成24年発行)に掲載されている。
    「青年の日」ウェブサイト http://www.kosei-kai.or.jp/youthday/
「一食を捧げる運動」三つの精神
 
同悲 一食を抜くことによる空腹感を通して、貧困や紛争下の人々の苦しみを自分の痛みとします。
 
祈り 苦境にいる人々の平和を祈ります。また、自分自身のいのちを見つめ、平和な社会に少しでも役立ちたいという願いを高めます。
 
布施 節食した分を財的な支援として、困難な状況下にある人々の応援に役立てます。また、貪(むさぼ)りの心を振り返り、少欲知足の心を深めます。

一食ユニセフ募金

「一食を捧げる運動」の精神を一人でも多くの市民に理解してもらうため、世界の人々の平和、幸せを願って行動する仲間を増やしていきたいとの願いをもとに行われている。ユニセフと本会のパートナーシップ事業は、紛争や貧困に苦しむ子どもたちを守るため国際児童年にあたる1979年からスタートした。これまでに街頭募金やチャリティーバザーなどさまざまな活動の中で市民から寄せられた浄財が支援に充てられてきた。現在は、リベリア、シエラレオネ、グアテマラの3カ国で、母親や子どもたちのこころとからだに栄養を注ぐプロジェクトが展開されている。