「第36回庭野平和賞」 ノートルダム大学名誉教授のジョン・ポール・レデラック博士に

ジョン・ポール・レデラック博士 ©Kroc Institute/University of Notre Dame

「第36回庭野平和賞」の受賞者が、米国ノートルダム大学名誉教授のジョン・ポール・レデラック博士(63)に決まった。公益財団法人・庭野平和財団(庭野日鑛名誉会長、庭野浩士理事長)は2月18日、京都市内のホテルで記者会見を開き、席上、庭野理事長が発表した。レデラック博士はメノナイト(キリスト教再洗礼派の一つ)の信仰を基に「紛争変革」の理論を提唱し、各国で調停・和解に取り組んできた。アメリカ人の受賞は5人目。贈呈式は5月8日、東京・港区の国際文化会館で行われ、賞状、顕彰メダル、賞金2000万円が贈られる。

第36回庭野平和賞について発表する庭野理事長(右)

庭野平和賞は、宗教的精神に基づく世界平和の推進に顕著な功績をあげた個人や団体に贈られる。世界の識者600人が推薦した候補の中から、庭野平和賞委員会(宗教協力や平和活動に取り組む宗教者ら7人で構成)の審査を経て選出される。

レデラック博士は1955年に米・インディアナ州に生まれ、オレゴン州で育った。生家は、絶対平和主義を伝統に持つメノナイトを信仰し、父親は牧師、母親は看護師を務めた。レデラック博士は、人々の心と体の健康に尽くす両親の姿から大きな影響を受けたとされる。

レデラック博士は、75年から88年までメノナイトの中央委員会や宣教委員会に所属し、ベルギーやスペイン、中央アメリカで人々の救済・平和活動に取り組んだ。この間、80年に米国のべテル・カレッジを卒業。88年、コロラド大学大学院で社会学博士号を取得した。

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