今年の「一食福島復興・被災者支援」 10団体に計900万円を寄託

11月25日には、福島・郡山市内の医療施設で、体の健康に関する講座や発酵食品である味噌(みそ)を豊富に使った豚汁を作る料理教室を開催。患者とその家族4組が参加した。

この日、参加した患者の20代女性は、「同じ境遇の人とつながることができる安心感があります」と話した。別の患者の母親は、「支援してくださるお医者さんから適切なアドバイスを頂けるので、不安も解消できる」と語る。

同団体事務局長の千葉親子氏は、「甲状腺がんに悩む親子の孤立を防ぎたいと願い、会を始めました。絆を強め合い、治療に関する情報交換を重ね、より良い生活が可能となるよう、会の運営を心がけています」と語った。

同団体代表を務める、さがみ生協病院(神奈川・相模原市)の牛山元美内科部長は、「原発と甲状腺がんとの関連性が問われる中、心を痛める患者さんが大勢いるのが現状です。不安な状態を解消するには『会話』が有効ですが、医師との会話を通じて、手術後の再発・転移への対処法や生活習慣の改善など、先の見通しを一緒に立てることで不安はおのずとなくなり、多くの患者が直面する課題の解決につながると考えます。今後は、私たちの会以外の人たちの助けとなるような情報発信を行っていきたいと思います」と語った。