宗教的偏見や抑圧をなくし、信教の自由を守る 米国で第35回IARF世界大会 

今回の大会は、米国のジョージ・ワシントン大学で開催された

さらに30、31の両日、参加者は五つのテーマに分かれて分科会に参加。パネルディスカッションやワークショップ、グループワークを通じて諸宗教間の連携強化やさらなる対話の可能性、諸宗教協力の展望などについて意見を交わした。

『宗教的差別に直面する中での包括的コミュニティーの形成』と題する分科会1では、齋藤部長がパネリストとして登壇。対話による相互理解から協働へとつながった事例として今年5月、聖エジディオ共同体と上智大学、本会が開催した「アフリカの新たなビジョン 東京国際会議」に宗教者や政府関係者が集い、宗教協力を基盤としたアフリカ支援の協働のあり方を模索したことを挙げた。

また、宗教的差別を生まないための仕組みの一つとして、本会会員が取り組む「一食(いちじき)を捧げる運動」を紹介。同運動の根底には、「私たちは大いなる一つのいのちに生かされた兄弟姉妹である」という仏教の一乗精神があると述べた。その上で、浄財の一部は、ミャンマーで迫害を受け、国を追われたロヒンギャ難民の支援に充てられていると説明。「宗教協力を通じた信頼関係の構築は、自分たちのコミュニティーを超えて多くの人を巻き込み、関心や理解を広げることにつながっています」と語った。

31日の午後には、ホワイトハウスの北側にあるラファイエット公園で「諸宗教公共アクション」を実施。UUAのスーザン・フレデリック・グレイ会長らによるスピーチの後、参加者は、「愛」「平和」「正義」と書かれたプラカードを持ち、市内を行進した。

なお、大会に先立ち、澤田部長はシダーレーン・UU教会の日曜礼拝に参加。大会終了後には齋藤部長がオールソウルズ・ユニテリアン教会を訪問した。