福岡五大祭「風治八幡宮 川渡り神幸祭」に本会田川教会が長年協力

稲穂を模した五色の馬簾(ばれん)が宙を舞う。11基の幡山笠と金色に輝くみこしが川の中で水しぶきを上げた――五穀豊穣(ほうじょう)と無病息災を祈願する「風治八幡宮 川渡り神幸祭(じんこうさい)」が5月19、20の両日、福岡・田川市で行われ、立正佼成会田川教会の会員延べ169人が参加した。

マトイや万灯、鳴り物で祭りを盛り上げる田川教会の会員たち

福岡県の無形民俗文化財第1号に登録されている神幸祭は福岡五大祭の一つで、田川教会が祭りに参加し始めたのは44年前。炭鉱業の衰退によって県外に移り住む住民が増え、人口が減少した田川では、みこしの担ぎ手が不足した。祭りの存続を図ろうと、地域で「みこしをかつぐ会」が設立され、担ぎ手を求められた河村記代子教会長(当時)が「神さまを大事にするのが佼成会の教え。全面的に協力しましょう」と応じたことが始まりだった。以来、みこしの担ぎ手としてだけでなく、マトイや万灯で町内を行進するなど、祭りを盛り上げてきた。

2日間にわたって行われる祭りでは、1日目に「風治八幡宮」と「白鳥神社」の2基のみこしが彦山川を渡り、彦山川沿いにある「御旅所」に安置される。翌2日目、みこしは再び川を渡り、それぞれの神社に「還幸」する。38年前からは2日目の還幸のためにみこしが動き出す前、対岸のみこしに向かい河川敷から田川教会のマトイ、万灯、鳴り物で景気をつける。

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