【詳報】第35回庭野平和賞贈呈式 アディアン財団の共生教育による功績たたえ

庭野平和賞委員会のワラザ委員長

9日の贈呈式では、庭野平和賞委員会のノムフンド・ワラザ委員長が選考結果と贈呈理由を報告。続いて、庭野名誉会長からダウ理事長、タバラ副理事長に賞状と顕彰メダル、賞金2000万円(目録)が贈られた。

あいさつに立った庭野名誉会長は、仏教的観点から、あらゆるものは相互に関係し合って存在し、「自他一体」であるとし、「兄弟姉妹として、相手を理解し、深く配慮する。相手の立場に立って、苦しみや悲しみを共有する。そうした豊かな心・温かな心を育てるのが、いわゆる平和教育の根本ではないでしょうか」と語り、アディアン財団の活動に敬意を表した。

続いて、林芳正文部科学大臣(戸谷一夫事務次官代読)、ニダル・ヤヒヤー駐日レバノン共和国大使(総領事館領事部・橋本彩可氏代読)、芳村正德日本宗教連盟理事長が祝辞を述べた。

この後、記念講演に立ったダウ師は、多様性を認めることで、他者の尊厳を尊重でき、連帯が可能になると強調。「宗教も、諸宗教協力も、平和への重要な道であり、平和の実現は、真の信仰と諸宗教協力への道である」と述べ、希望を照らし続ける決意を表した。

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