『災害時に備えて――発達障がい児者受け入れのてびき』 WCRP/RfP日本委女性部会が発刊

WCRP/RfP日本委女性部会が製作した『災害時に備えて――発達障がい児者受け入れのてびき』

世界宗教者平和会議(WCRP/RfP)日本委員会女性部会はこのほど、『災害時に備えて――発達障がい児者受け入れのてびき』を発刊した。同書は、発達障害児者をはじめ、「災害弱者」といわれる高齢者や妊産婦、日本語でのコミュニケーションが困難な外国人といった日常生活で配慮が必要な人を、災害時に宗教施設で受け入れる際に必要な手立てをまとめたもの。4月25日には、京都市のカトリック河原町教会で発刊記念イベントが開催され、加盟教団の会員ら約40人が参加した。

同書の発刊は、同女性部会のメンバーが東日本大震災後に、宮城・気仙沼市で発達障害児の母親たちと交流したことがきっかけ。避難生活の中で、配給の列に並んだもののパニックを起こしてトラブルになるなど、避難所での生活が困難だったことを知り、災害弱者を受け入れる環境を整えるため、作製が進められた。

同書は、「要配慮者の方々を受け入れるための事前準備」「災害時に私たちができること」「すぐに使える実践資料」の3章で構成され、発達障害児者を中心とした災害弱者の特性や援助方法をはじめ、避難所のレイアウト、簡易トイレの設置方法、備品リストなどを掲載。防災士や災害時に宗教施設で近隣住民を受け入れた牧師の談話も収録した。

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