本会施設で被爆体験伝承講話 広島での被爆証言を受け継ぎ、戦争のない世界訴え
笠岡さんの体験を紹介した後、細光氏は、改めて人々が無差別に殺されてしまう戦争の非人道性を指摘。さらに、「原爆は、たとえ生き残っても、その人の体や心に受け入れ難い傷を負わせ続けます。被爆者の苦しみは一生続くのです」と語り、核兵器の恐ろしさを強調した。
また、証言者が、思い出したくない被爆体験を勇気を振り絞ってあえて語るのは、「核兵器によって無数の尊い人命が一瞬にして奪われたり、放射能の影響からくる健康不安によって将来の夢や希望を断ち切られたりする悲惨さを、もう二度と世界中の誰にも経験してほしくないから」と力説。今を生きる一人ひとりに、戦争のない世の中を生み出す責任があるとし、「証言を聞いた私たちが世界平和に向けて何ができるかを考え、共に行動に移していきたい」と訴えた。
講話を聞いた70代の男性は「義理の父が広島で被爆しましたが、生前、その体験を語ることはありませんでした。今日、こうしてお話を聞いて、義父の思いが分かったような気がします。戦争はどんな理由があってもしてはいけないことを、子や孫に伝えていきたいと思います」と話した。
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