第13回日韓青年交流会 WCRP/RfP日本委青年部会とKCRP青年委が共催

視覚障害を疑似体験するプログラム。相手の状況を理解し、支え合う大切さを学んだ

翌6日には、NPO法人「穀雨企画室」の渡辺毅代表を講師に、平和や人権について学ぶワークショップ「『他者』に思いをはせる」が行われた。参加者は、三つのプログラムに臨み、パラリンピック正式種目で、球を投げたり転がしたりして、ジャックボール(目標球)にいかに近づけるかを競う「ボッチャ」を体験した。渡辺代表は、同競技が障害者も健常者も共通のルールで参加できる「合理的配慮」に則したスポーツであると説明。日常生活のあらゆる場面で、「合理的配慮」がなされるようになれば、誰もが平等に参画できる社会が実現すると強調した。

また、ある特定の国で空爆により住民200人が死亡したと仮定し、一人の犠牲者の人生に思いを巡らせるプログラムも行われた。参加者は、戦闘員だけでなく無辜(むこ)の市民をも巻き込む戦争の実情を認識し、その残酷さ、愚かさなどについて語り合った。この後、カトリック奈良教会を訪問。柳本昭神父から、同教会の歴史や典礼について説明を受けた。

7日、京都市に移動した一行は、豊臣秀吉による朝鮮出兵の際に、戦功の証として持ち帰った相手国の兵の耳や鼻を埋葬した「耳塚」で日韓合同の慰霊式を厳修した。その後、日本の宗教や文化に親しむプログラムとして臨済宗大本山建仁寺、音羽山清水寺を訪問。仏殿や禅庭などを見学したほか、座禅や茶道を体験した。8日には、華厳宗大本山東大寺を訪れた。

大学4年生のリュウ・スンボンさん(25)=圓佛教=は、「国と宗教の異なる若者が集い、心を一つにして祈りを捧げられたことは素晴らしい。世界平和の実現に向け、交流会で出会った仲間と、これからも語り合っていきたい」と話した。