国際識字デーイベント 読み書きの習得が、生きる力に

国際識字デーである9月8日、世界の識字率向上のために活動する3団体(シャンティ国際ボランティア会、日本ユネスコ協会連盟、ユネスコ・アジア文化センター)主催の「国際識字デーイベント2017」が、東京・新宿区の上智大学で開催された。

世界には、貧困や差別、紛争によって教育の機会を奪われ、さらに女性への教育の必要性が認められないなどの理由で読み書きができない15歳以上の非識字者が7億5700万人に上る。このうち、3分の2が女性だ。識字の能力がないことで、計算ができずに買い物ができない、標識が理解できずに公共交通機関が利用できない、農薬と医療用の薬の区別がつかずに子供に誤飲させてしまうなど日常生活に支障が生じるほか、国や地域の発展の妨げにもなっている。

当日のテーマは、『読み書きの力が、生きる力に。』。識字教育への認識を高めることを目的に、都内の大学に通う在日ベトナム人のレー・ティ・ニャ・ウィン氏と、日本ユネスコ協会連盟が運営するカンボジアの寺子屋で教育を受けたスグゥオン・ソパル氏がスピーチを行った。

【次ページ:全ての人のより良き人生のために、学ぶ機会の保障を】