唯仏与仏(82) 立正佼成会 庭野日敬開祖法話

佼成会では昔から、「まず人さま」という言葉を使ってきました。この言葉は、「己を忘れて他を利する」をごく平易に表現したものといえるでしょう。

ひと口に「まず人さま」といいますが、考えてみれば楽なことではありません。何しろ、自分が得をしたい気持ちを捨てて、人さまの得を先に考えようというのですから、社会一般とは逆の考え方です。けれども、人間は自分を中心に考えがちですから、まず相手のことを先に考えていくと、自分と相手のあいだでちょうど釣り合いがとれるのです。

(『庭野日敬平成法話集2 我汝を軽しめず』の一節を抜粋して掲載します。今回は同書212ページから)

※『庭野日敬平成法話選集2 我汝を軽しめず』について
佼成出版社ウェブサイト https://www.kosei-shuppan.co.jp/book/b511184.html