現代を見つめて(17) 「想定外」な行動の奥に 文・石井光太(作家)

「想定外」な行動の奥に

日本の火災における死亡者は年間千人ほど。そのうちの七割が、六十五歳以上の高齢者である。

どの自治体も一人暮らしの高齢者への見守りに力を入れている。孤独死だけでなく、火災が起きた場合、近隣住民にまで被害が出るためだ。

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教員らが仏教精神に基づく教育を学ぶ「元気がでる教育相談講座」

「元気がでる教育相談講座」が9月16、17の両日、立正佼成会本部(東京・杉並区)の諸施設で行われ、教師や保育士など教育関係者ら58人が参加した。

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バチカンから見た世界(28) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

「人身取引反対世界デー 教皇とアジア宗教者平和会議」

7月30日は、国連が定めた「人身取引反対世界デー」。ローマ教皇フランシスコは同日、バチカン広場での正午の祈りの席上、現代の人身取引に言及し、「この現象は醜く、残忍で犯罪行為だ」と非難した。

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ミンダナオに吹く風(6) 大国に独占される利権 写真・文 松居友(ミンダナオ子ども図書館代表)

大国に独占される利権

2000年に、「バリカタン」と呼ばれるフィリピン政府軍とアメリカ軍の合同演習という名の実戦が行われ、120万を超える避難民が出た。その後、その避難民たちがまだ厳しい避難生活をしているというのに、2003年に「テロリスト掃討作戦」と呼ばれる、実際にはアメリカ軍主導による戦争が行われた。これは世界中で大きな惨事が起きた(起こされた?)時期と重なっている。

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新・仏典物語――釈尊の弟子たち(1)

琴の糸のたとえ

釈尊が霊鷲山(りょうじゅせん)にいらっしゃったときのことです。近くの森の中で、ソーナーという弟子が他に類を見ないような厳しい修行をしていました。しかし、ソーナーには一つの悩みがありました。

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バチカンから見た世界(19) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

アズハルに響いた諸宗教者の声

4月27、28の両日、エジプト・カイロにあるイスラーム・スンニ派最高権威機関アズハルで開催された「平和のための国際会議」の席上、「アブドッラー国王宗教・文化間対話のための国際センター」(KAICIID)のファイサル・ムアンマル事務総長が講演に立った。「平和とは、人間同士の友愛を根幹とするものであり、あらゆる預言者が示した基本条件」と述べた。その上で、「偽りの信仰によって正当化される暴力」を非難し、そうした暴力行為は「われわれの歴史や文化とは異質のものであり、イスラームを含めて、あらゆる宗教的価値とは矛盾する」と主張した。

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利害を超えて現代と向き合う――宗教の役割(3) 文・小林正弥(千葉大学大学院教授)

「共謀罪」は宗教にとって何を意味するか?

前回まで、現代では宗教が政治的発言をしたり公共的な役割を果たしたりすることが望ましいと論じた。今の国会では、いわゆる「共謀罪」法案(組織的犯罪処罰法改正案)が審議されているから、この観点から具体的に考えてみよう。

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バチカンから見た世界(16) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

平和を説く者に防弾ガラスは要らない――ローマ教皇

ローマ教皇フランシスコは4月28日朝、エジプト・カイロを訪問するためローマ空港を飛び立った。カイロ訪問に際し、教皇は、『平和のエジプトにおける平和の教皇』をモットーに掲げた。エジプトのタンタとアレクサンドリアにあるコプト正教会の2教会で爆弾テロ攻撃され、47人が犠牲となった事件から3週間後に当たっていた。

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モンゴル国立医学大学看護学校から本会に感謝状 モンゴルの医療発展に貢献

モンゴルの看護師の育成に尽力してきたとして、4月3日、モンゴル国立医学大学看護学校から立正佼成会に感謝状が贈呈された。同日、同学校のジュルメドドルジ・ムンフハンド副校長が佼成会本部(東京・杉並区)を訪れ、川端健之理事長に感謝状を手渡した。

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地域の非営利団体に協力する「一食地域貢献プロジェクト」(4) NPO法人自立支援事業所「ベトサダ」(札幌北教会が支援)

NPO法人の自立支援事業所「ベトサダ」は北海道札幌市の住宅地にある。路上生活者が自立できるまでの3カ月間、札幌市の委託事業として、衣食住の供給をはじめ求人情報の提供や相談といった就労支援、医療費減免手続きなどのサポートを行う。現在、20~50代の男性11人が仕事をしながら共同生活を送る。

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