新宗連が高市首相に「靖国神社の政治利用に対する意見書」を提出

新日本宗教団体連合会(新宗連)は9月11日、鈴木裕治・新宗連信教の自由委員会委員長(妙智會教団理事)、力久道臣・同政治委員会委員長(善隣教教主)の連名による「靖国神社の政治利用に対する意見書」を高市早苗首相に提出した。
11日午前、鈴木委員長と力久委員長が東京都千代田区の自民党本部を訪問。同党組織運動本部長の松野博一衆議院議員と面会し、意見書を手交した。大滝晃史新宗連事務局長、上野雅央・信教の自由委員会委員(立正佼成会総務部スタッフ=渉外グループ)らが同行した。
意見書では、「信教の自由」と「政教分離」の観点から、「戦争犠牲者の慰霊・追悼は、国民それぞれが個人の信仰に基づいて行うべき」との新宗連の考えを改めて強調した。また、靖国神社における慰霊や追悼、また国会議員個人の信仰に基づく宗教的行為を否定するものではないとした上で、「総理という公的立場で靖国神社に関与することは、一宗教法人である靖国神社が、戦争犠牲者の慰霊・追悼において、国家から特別な評価を受けているかのような印象を社会に与えるおそれがある」と指摘。こうした関与は、特定の宗教に対する「援助・助長」になりかねず、「政教分離」の原則に違背する可能性があることから、「結果的に、総理大臣名による靖国神社への真榊(まさかき)奉納が、憲法が保障する『信教の自由』の基盤を深く侵害するもの」と指摘し、深い懸念を示した。
さらに、首相や閣僚を含む国会議員が公的立場の肩書で同神社に参拝するなどし、その事実を積極的に発信することは、「宗教を政治的な主張や活動に利用しているとの印象を社会に与えかねない」と危惧の念を表明。政治が宗教を利用することは、「宗教が育んできた信仰を変質させ、宗教的価値、さらには、宗教団体としての尊厳を損ねる恐れ」があるとし、誤解や懸念を招くことのないよう、公的立場にある者として、宗教との関わりに対してより慎重な姿勢を求めた。
最後に、個々人の「信教の自由」は基本的人権の根幹として尊重されるべきものであることから、「信教の自由」と「政教分離」の原則に基づく「国家と宗教との適切な関係」が保たれるよう、賢明な判断を要望した。
この後、両委員長は衆議院第一議員会館会議室で国民民主党の玉木雄一郎代表、榛葉賀津也幹事長と会談。立憲民主党本部で水岡俊一代表、衆議院第二議員会館で中道改革連合の小川淳也代表とも面会し、各代表に意見書を手交した。
なお、日本維新の会の吉村洋文代表宛ての意見書は14日に郵送で提出された。





