千代田中央教会 一食地域貢献プロジェクトを縁に深まる地域交流

立正佼成会千代田中央教会は、地域で子ども食堂などを運営する「にこにこ食堂」と交流を続けている。
きっかけは一昨年、「一食(いちじき)地域貢献プロジェクト」による支援だった。支援先選定に当たり情報収集を行うと、包括する東京都中央区は、銀座、日本橋といった商業・金融の中心地や、タワーマンションが林立する月島、勝どきなどを擁する豊かな地域というイメージが強い一方、経済格差、高齢者の社会的孤立などが大きな課題となっていることが見えてきた。それらの解決に取り組む団体の中で、地元の社会福祉協議会から、佃(つくだ)と勝どきで子ども食堂などを運営する「にこにこ食堂」を紹介された。
渉外部長(79)と一食推進委員長(75)が同食堂を訪ねると、開催の1時間前にもかかわらず、子どもだけでなく、食券を求める高齢者が多いことに驚いた。食堂で食べるのを「楽しみにしている」という。その様子を教会で報告し、同団体への支援が決定した。
翌年には、中央区明るい社会づくりの会主催の講演会に、同団体代表の小松和也さん(59)を講師として招き、都会における貧困の実態や支援の状況を聞いた。孤食に耐える高齢者、子ども食堂に来ても一切会話のない親子、残した食事を母親のために持ち帰る子ども――。「心が痛みました。一食運動の実践が少しでも地域の人の喜びになるのなら有り難いことです。にこにこ食堂さんと交流することで、地域を知り、地域の仲間として助け合う、温かい気持ちを育てて頂いています」と宮入委員長は語る。同教会は支援を継続し、今年4月には中央区明るい社会づくりの会の講演会に、小松さんの紹介で貧困家庭の子どもの就学支援に取り組む認定NPO法人キッズドアから講師を招き、地域についての学びを深めた。
さらに5月24日、小松さんからの申し入れがあり、教会道場での交流が実現。同団体が提供している食事を教会で作り、振る舞う集いが開催された。参加した一食推進委員ら約50人は「工夫されているね」「おいしいね」と語り合いながら、「にこにこ食堂」に集う人たちに思いを馳(は)せた。
「一食の精神を伺い、皆さんの気持ちに誠意を持って恩返ししたいと思いました。私たちが作る食事を味わってもらい、信者さんからの支援がどんな形で還元されているのかをお伝えできればうれしい」と小松さん。金澤尉順教会長は、「浄財を子どもたちの希望につながるよう有効活用してくださっていて、とても有り難いです。一食地域貢献プロジェクトをご縁に始まった関係が、地元に思いを寄せる交流につながっています。今後も地域の方々との親交を深めていきたい」と語った。





