本部防災訓練 救う側になる人づくり

心肺蘇生・AED操作を学ぶ様子

9月5日、立正佼成会は大聖堂(東京・杉並区)を会場に、本部職員を対象とした「防災訓練」を行い、約150人が参加した。

本会は2015年、発災時に帰宅困難者を一時的に教団施設で受け入れる協定を杉並区と締結。大規模災害が発生した際には、大聖堂や第二団参会館で1日当たり最大500人、最長で3日間受け入れる。今回の訓練は、そうした緊急時に一人ひとりが迅速な対応をできるなど、「自らが救う側になる人づくり」を目指して実施された。

当日、4階ホールに集った参加者は、総務グループのスタッフを講師に、東京都から供与された備蓄飲料水や食料を帰宅困難者に提供するといった支援内容、大地震発生後に大聖堂で帰宅困難者を受け入れた際の各フロアの利用方法などについて理解を深めた。その後、応急手当の実践や屋内消火栓の放水訓練のほか、配布する備蓄品の運搬練習などを行った。

大聖堂の防災備蓄倉庫には、帰宅困難者用のほかに会員用も備えられている

参加者の一人は、「本会の職員として、災害時にどのような動きをすべきなのかということが分かり、近隣の皆さまを受け入れる覚悟ができました」と感想を述べた。

災害対策本部事務局長の三善健雄総務部次長(総務グループ)は、「災害時に行政機関の対応が追いつかないこともあり得るので、『公助』に頼るばかりではなく、『自助』『共助』が重要になります。身の安全を守るとともに、宗教法人として地域社会にどのように貢献できるかを考え、困っている人々を助ける意識を高めていきたい」と語った。