<Focus>心の依りどころ求め“私の信仰”がスタート 本会サンフランシスコ教会総務部長の恭子・ウェバーさん(73)
長年にわたるサンガ(教えの仲間)の布教伝道によって世界中に教えの種がまかれ、現在、立正佼成会は18の国と地域に58の拠点を構える。教えを求め、本会に巡り合った海外会員の喜びや感動の声を紹介する。
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1977年、26歳の時、私は留学のため米カリフォルニア州に来ました。学校が始まるまでの2カ月間、ワシントン州シアトルで英語の勉強をしていました。日本の母が「シアトルにも佼成会の支部があるから」と送ってくれたシアトル支部の恵子・カルザ支部長さんの住所は、なんと私が通う学校の2軒隣でした。日本では教会活動に参加したことのなかった私は、渡米した時点で立正佼成会とは縁が切れたと思っていました。ところが、どことなく母に似ているカルザ支部長さんに「総戒名は持ってこなかったの? それなら、あなたはここで入会しましょう」と勧められ、心の依りどころがほしくもあり、即、入会。“私の信仰”がスタートしました。両親がどれほど私を心配し、幸せを念じていたのか……。今になって親の思いの深さをしみじみと感じます。
留学中は機関紙誌を読み、開祖さま(庭野日敬開祖)のご法話に学び、会員さんの体験に涙しながら、教えを心の支えとして過ごしました。その後、米国人の夫と結婚し、サンフランシスコ郊外のサンマテオに住むことになり、教会も移りました。
サンフランシスコ教会では長谷川賀子主任さんが手をとってくれ、法華経の勉強会や法座などに参加し、信仰を深めていきました。91年に主任を拝命して以来、支部長、総務部長とお役を頂いてきました。現理事長のサヨコ・レジアーさん(74)は英語部の仲間で、北カリフォルニア桜祭りへの参加や町のフェスティバルに佼成会のブースを出すなど、共に地域布教に取り組んできました。
2010年には長本晃一教会長さん(当時)の発案で、「英語部は街中に出て布教しよう」と、大通りに面した場所を借りて、週2回、夜間法座や勉強会を開きました。LBC(ロータスブディストサークル)と書いた看板を掲げ、仕事帰りの若い人たちの目につくように仏画を窓に張るなどして、通りがかりにふらっと立ち寄れるような工夫をしました。寒修行も行い、いろんな方が訪れてくれました。なかなか入会には至りませんでしたが、仲間との絆が強まり、楽しく学び合うことができた数年間でした。