〈ひと〉WCRP/RfP日本委事務局長に就任した篠原祥哲さん(48)

1月28日、世界宗教者平和会議(WCRP/RfP)日本委員会の事務局長に就任した。國富敬二前事務局長(本会理事長)の後任になる。現在48歳だ。

「四十、五十は洟垂(はなた)れ小僧という言葉があります。経験も知恵も人間関係の幅も足りない身ですから、“人一倍、汗をかく”。これを心がけたいと思っています」

熱い言葉で、自身と周囲の人を盛り上げる。出身高校はサッカーの強豪校。レギュラーになれないと弱気になり、目標を見失いかけた時、自らに課した「全力に悔いなし」が、今も人生のモットーだ。

立正佼成会の学林本科(33期)を卒林し、英国留学、本部外務部(当時)などを経て2005年から同日本委に籍を置く。諸宗教の指導者やリーダーの姿、平和への取り組みを通して心を通わせる協働の重要性を学んできた。

東日本大震災の復興支援に際し、支援金を手渡すことを大事にした同委の方針もその一例。篠原さんを含む事務局員は182団体全てを訪問し、後に各団体から「じかに私たちの話を聞いてくれ、元気になれた」との言葉が寄せられた。思いを共有する大切さを実感したという。

また最近も、理事を務めるある宗教指導者が後輩の宗教者の元を訪ねる“手どり”に同行し、指導者が「異なる宗教の人と連携して平和のために活動するのはとても大事。最初は私もよく分からなかったが、活動すると分かるから、共にやろう」と語り掛ける熱意に接し、体が震えた。

「多くの人とつながり、平和のために共に働く――WCRP創設者の方々が願い、紡がれてきたこの伝統は、分断や格差が問題となっている現在の世界にこそ必要だと感じます。情熱を持って取り組ませて頂きます」