TKWO――音楽とともにある人生♪ フルート・前田綾子さん Vol.2
幼少の頃から、家の中ではクラシックが流れ、音楽が身近な存在だった前田綾子さん。音楽以外の道を目指したこともあったが、小学生の時に憧れたフルートとともに歩む人生を選んだ。今回は、留学から帰国後の演奏者としての活動や、吹奏楽界で著名な作曲家との思い出を聞いた。
デビューリサイタルを経て、プロの世界へ
――3年間の留学を終え帰国後、どのように活動していたのですか
帰国した年にたまたま、私の母校である神戸女学院大学が非常勤講師を募集していました。フルートを教える非常勤講師として大学に勤めながら、演奏家として活動することにしました。
ソリストとして活動するには、まず多くの人にフルート奏者としての自分の存在を知ってもらわなければなりません。合格すると、自分だけのデビューリサイタルを開催してくれるオーディションを探しました。
たどり着いたのが、日本演奏連盟が主催する演連コンサート(現在は、リサイタル・シリーズ)でした。オーディションを受けて合格し、800人の前でソロリサイタルの機会を頂きました。帰国後初めて、あれほど多くの人々の前で演奏をし、胸が高鳴ったのは、今でも忘れられない思い出です。その後も、非常勤講師として働きながら、ソリストとしてさまざまな場所で演奏活動を続けました。
――TKWOとの出合いは?
関西で演奏活動を行っている時に、当時佼成ウインドのコンサートマスターをしていたサクソフォン奏者の須川展也さんとデュオコンサートをさせて頂ける機会がありました。そこで、須川さんから、「佼成ウインドでフルートのオーディションがあるんだけど、受けてみない?」と誘われたのがきっかけです。2000年のことですね。オーディションを受けて、翌年からメンバーに加わりました。
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