カズキが教えてくれたこと ~共に生きる、友と育つ~

カズキが教えてくれたこと ~共に生きる、友と育つ~ (12)最終回 写真・マンガ・文 平田江津子

惜しみなく人と出会っていく私でありたい

重度知的障害、自閉症と診断されている息子・カズキは現在21歳。高校卒業後、彼は生活介護事業所に通い軽作業などの仕事をしています。

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カズキが教えてくれたこと ~共に生きる、友と育つ~ (11) 写真・マンガ・文 平田江津子

多様な人と共に生きる体験の大切さ

カズキは、難しいのではと言われていた旭川北高校(夜間定時制普通科)に無事合格し、「北高マル!」と言いながら、休むことなく毎日元気に登校しました。

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カズキが教えてくれたこと ~共に生きる、友と育つ~ (10) 写真・マンガ・文 平田江津子

皆に支えられて臨んだ高校受験

学校祭が終わると高校受験シーズンに突入です。普通学級で過ごしてきたカズキは、自然な流れでみんなと同じく普通科高校の受験に挑むことに。しかし全国的にみると、普通科高校を希望する、特に知的障害のある子の受験に関して、定員割れにもかかわらず不合格になるという事例があり、ここにも“高い壁”がありました。

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カズキが教えてくれたこと ~共に生きる、友と育つ~ (9) 写真・マンガ・文 平田江津子

「同じ仲間」として対等に関わる同級生たち ②

今思い出しても涙が出てくるのは、中学校最後の学校祭です。有志によるステージ発表で友だち数名がコントを披露した後、二人がカズキを連れて再び登場してきました。「皆さん、平田カズキくんを知っていますか?」と語り始め、カズキと過ごして楽しかった思い出をそれぞれに話しました。

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カズキが教えてくれたこと ~共に生きる、友と育つ~ (8) 写真・マンガ・文 平田江津子

「同じ仲間」として対等に関わる同級生たち①

中学校から普通学級籍となってカズキがいちばん変化したことは、なんといっても友だちとの関係です。

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カズキが教えてくれたこと ~共に生きる、友と育つ~ (7) 写真・マンガ・文 平田江津子

“居場所”となった学校での成長

小学校時代を特別支援学級で過ごした息子・カズキは、中学校から普通学級へと在籍変更をし、毎日仲間と共に同じ時間を過ごしました。

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カズキが教えてくれたこと ~共に生きる、友と育つ~ (6) 写真・マンガ・文 平田江津子

「ひとりの生徒」として関わってくれた担任

小学校の卒業を間近に控えた頃、カズキに、中学校の就学先に関して「特別支援学校適」と書かれた入学指定通知が届きました。小学校6年間を特別支援学級に在籍していた経験から、学ぶ場を分けると、いくら交流をしてもどこかに“壁”があるように感じていました。「このままでは、カズキが地域社会で生きていくための素地ができない」と実感した私たち夫婦は、教育委員会に出向き、思い切って「普通学級」への転籍を希望しました。専門家から多少の反対があったものの、話し合いによってそれを叶(かな)えることができました。

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カズキが教えてくれたこと ~共に生きる、友と育つ~ (5) 写真・マンガ・文 平田江津子

数々の出会いが導いた市民団体の設立

カズキが地域の小学校で特別支援学級に在籍していた時、普通学級で多くの時間を過ごさせてほしいと相談し続けました。でも、学校側は「別室での個別学習の方が彼の力を伸ばせる」と主張を曲げず、私たち夫婦は悶々(もんもん)とした日々を過ごしていました。

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カズキが教えてくれたこと ~共に生きる、友と育つ~ (4) 写真・マンガ・文 平田江津子

つらかった経験を糧として

知的障害児通園施設を嫌がり、地域の幼稚園生活を楽しんだカズキ。“いっしょ”に過ごすことで彼との付き合い方を身につけていった同級生の子どもたち。幼稚園で驚きの光景を目の当たりにした私たち夫婦は、どんな子でも、自分たちの住む地域の学校に行くのが“当たり前”になっていくことこそが、差別や偏見を生まない、誰もが安心で生きやすい社会をつくることにつながると確信し、カズキの就学先として地元の小学校を希望しました。

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カズキが教えてくれたこと ~共に生きる、友と育つ~(3) 写真・マンガ・文 平田江津子

“運命の分かれ道”となった出会い

カズキは、3歳から知的障害児通園施設に通い始めました。就学先の小学校については、医師や専門家、施設スタッフの全員から「特別支援学校がふさわしい」と言われていたので、彼にとってそれがいちばん良い道だと思っていました。

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