心象スケッチ

早朝の湖畔に立ち昇る朝霧は、古い幻灯機に映し出された風景のような危うさがある。夢とも現実ともつかない不思議な感覚が、私の心を虜(とりこ)にして、浮かんでは消え、消えては浮かぶ残像のような景色を、私は印象派のような情熱で記録する。